魂のため息
雪が静かに舞い降りる中、クララはハートで飾られたカップを見つめている。森は彼女に深い思索のひとときを与え、一呼吸ごとに、内に息づくものの象徴となる。
テーブルはまだセッティングされていたが、クララはもう食べていなかった。デザートは思い出、同伴は存在だった。そして今、残っているのはため息だけだった。空虚なジェスチャーではなく、魂のこだまとして。
小屋の窓が静かに開き、涼しい空気が優しく流れ込んできた。クララは何か新しいものの香りに導かれるように立ち上がった。庭の中央、木のテーブルの上には、白いハートで飾られた赤いカップが置かれていた。そこから立ち上る湯気は、消えるどころか舞い上がるように渦を巻いていた。
半透明の蝶がカップの縁に舞い降りた。地面から根を張った存在が現れ、冷たくはないが温かい雪の結晶を落とした。それぞれの結晶は、まるでため息をついているかのように、きらめきを放っていた。
クララは近づき、カップを手に取った。温かさは深く、しかし肉体的なものではない。それは宙に浮いた愛情だった。飲みながら、彼女はそれが単なる飲み物ではなく、液体の記憶だと感じた。
一体何のため息をつくのだろう?と彼女は優しく尋ねた。
森は幾重にも声を振り絞って答えた。
あなたが言わなかったこと、今も生きていること、待ち受けていること。
雪はゆっくりと降り積もった。クララは目を閉じた。心の中で何かが揺れ動いた。それは悲しみでも喜びでもなく、ただ認め合う気持ちだった。ため息は空虚なものではなく、肯定の気持ちだった。
蝶は空中で舞い、カップに火花を落とした。湯気は宙に浮かぶイメージへと変化した。クララが誰かを抱きしめている。腕ではなく、視線で。根の存在はハート型の小枝をテーブルに置いた。
小屋が震えた。中から、ため息を遮ることなく伴奏するかのように、柔らかなメロディーが流れ始めた。クララは、魂は言葉ではなく、間を通して語るのだと理解した。
「愛は大切よ」と森は囁いた。「そして、すべてのため息は歌の一部なの。」
クララは微笑んだ。その出来事は終わりではなく、合唱の息吹だった。言葉を必要としない魂が表現し、森が判断を必要とせずに耳を傾ける瞬間。
カップはまだ湯気を立てていた。雪はまだ降り続いていた。ため息はまだ生きていた。




