表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
忘れられたメッセージの小屋  作者: Takara yume
生きた鏡

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

55/110

夢見る芽

クララは花の中に眠る妖精の赤ちゃんを発見する。森は、夢もまた未来のサンゴの種であることを教えてくれる。

夜明けとともに、森はまるで何かを待っているかのような、一味違う静寂が訪れた。クララは庭に出て、紫色の花がゆっくりと開くのを見た。花の中には、小さな妖精が毛布のように花びらにくるまって眠っていた。彼女の髪は小さな白い花で飾られ、呼吸は風に溶け込むように柔らかだった。


クララはかがんだ。妖精は目を覚まさなかったが、その眠りは空中にイメージを映し出していた。花畑、未来の笑い声、まだ歩んでいない道。それぞれのイメージは、宙に浮いた未来の断片、開花の時を待つつぼみだった。


半透明の蝶が花に止まり、根を張った存在は葉を落とし、それは揺りかごになった。空気は合唱のざわめきで満たされた。森の生き物たちが静かに近づき、つぼみの周りに輪を作った。それは好奇心ではなく、敬意だった。


クララは手を伸ばしたが、妖精には触れなかった。彼女は、夢は幻ではなく、芽吹く時を待つ種なのだと理解した。幼い妖精は深く息を吸い込み、その口から光り輝くため息が漏れた。それは花の上に浮かぶ小さな星となり、象徴となった。


「未来もまた歌う」と、森の様々な声が囁いた。


クララは微笑んだ。夢見るつぼみは単なる誕生ではなく、皆の約束だった。どんなに小さく見えても、どんな夢にも、時が来れば世界を変える力があることを思い出させてくれる。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ