謎の訪問者
夜、見知らぬ人物が小屋に現れる。鍵と懐中電灯で古代の秘密が明かされ、クララは時が止まったかのような隠された部屋へと導かれる。
森が息を呑むかのように、夜は深まりつつあった。クララは窓を閉めようとしたその時、木々の間から揺らめく光を見つけた。それは半透明の蝶でも、彼女が知っている存在の誰かでもなかった。それはランタンだった。フードをかぶった小さな人物がそれを持ち、大きな耳とランタンのように輝く目を持っていた。
訪問者は一言も発しなかった。彼の外套には大小さまざまなベルトと鍵が飾られ、手には炎ではなく液体の光を放つランタンを持っていた。彼の傍らには、ルーン文字で覆われた宝箱が心臓のように脈打っているように見えた。
クララは彼についていくべきだと思った。小屋は抵抗しなかった。扉がひとりでに開き、床には道しるべとなるシンボルが灯った。訪問者は、一歩ごとに眠っていた記憶が呼び覚まされるかのように、ゆっくりと歩いた。
彼らはクララの見たこともない部屋にたどり着いた。壁は古代の石で造られ、燃えるのではなく歌を歌う松明に照らされていた。訪問者は懐中電灯を宝箱に当て、金色の鍵を回した。
宝箱が開いた。中には物ではなく、宙に浮いた情景が入っていた。
決して訪れなかった日の出。
途切れた抱擁。
視線を向けるたびに変化する地図。
クララは近づいた。訪問者は初めて彼女を見て、呟いた。
隠されたもの全てを忘れる必要はない。
小屋は震えた。森は頭を下げた。生き物たちは静寂の中に集まった。クララは、訪問者がもたらすのは危険ではなく、記憶だと理解した。彼は、明かされる時を待ち望んでいた秘密の守護者だった。
宝箱はゆっくりと閉まり、懐中電灯の灯りは消えた。訪問者は影の中へと消え、テーブルの上には鍵だけが残された。クララはそれを拾い上げた。それが何の鍵なのかはまだ分からなかったが、夏至が近づいていること、そしてそれと共に記憶を思い出す必要性も理解した。




