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夕焼けの木

クララは岩の上に一本、夕焼けの黄金色に照らされた一本の木を見つける。枝には別れのしるしが刻まれ、森の生き物たちが現れ、森もまた美しく別れを告げる術を知っていることをクララに教える。

太陽はゆっくりと沈み、空をオレンジと紫の色合いに染めていた。クララは岩へと続く細い道を歩いていった。その頂上には、根がしっかりと張った一本の木が一本立っており、枝は三日月に向かって伸びているように見えた。


クララが近づくと、空気のざわめきを感じた。木の葉は、まるで何かを言おうとするかのように、優しく揺れていた。幹に触れると、たちまち枝が金色の光を放ち始めた。その光は、別れを告げる手、消えゆく笑顔、ゆっくりと解けていく抱擁など、束の間の光景へと変化した。


「これでお別れ?」クララは震える声で尋ねた。


木はかすかなきしみ音で応え、枝の間から光る目をした小さな生き物が現れた。「怖がらないで」と生き物は言った。「すべての別れは、花開く思い出でもあるのよ。」


クララは地平線を見つめた。近くの湖は黄金色の空を映し、水面に人影が浮かび上がり、愛情を込めて手を振っていた。鳥の群れが彼女の頭上を旋回し、まるで終業の儀式を告げているようだった。


彼女は木の下に座り、枝が彼女の方へ曲がり始めた。落ち葉の一つ一つが囁きを運んでいた。「またね」「ここにいてくれてありがとう」「また会おうね」。クララは目を閉じ、その言葉に身を委ねた。


木はまるで循環を守っているようだった。それは終わりではなく、これから訪れるものへの架け橋だった。クララは森もまた別れを告げる術を知っていることを理解していた。しかし、森は美しく、穏やかに、傷つけるのではなく、むしろ新しいものへの準備としてそう告げた。


彼女が立ち上がると、木は最後にもう一度輝いた。クララは感謝の気持ちを込めて木に触れ、岩から降りた。夕日が彼女と共に別れを告げ、小屋は静寂の中で彼女を歓迎した。

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