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暗闇の街  作者: メメ
9/9

大人だけかと思ったら子供がいた

来ていただき感謝したします!読んでいただけると有難いです。

初仕事から数日後...

『お疲れ様~二之部君。明日明後日は休みだからしっかり休んでおきなよ~』

おぉ。初めての休みだ。

「お疲れ様っした」

『一週間よく頑張ったと思うよ~。葛城君もそう思うだろう?』

『あぁ。二之部は本当によく頑張った。クレーマー対応を完璧にこなしたからな。店長以上に上手くなったかもしれんぞ?』

「ありがとよ葛城。じゃあ俺帰るわ。お疲れ様」

『おうお疲れ様。』

『またねぇ~。』

疲れた...早く帰ろう。

ん?

子供?

子供を見つめていた途端、気づいた子供は裏路地に逃げ込んだ。

何だったんだろう。

てかこの街って犯罪者しかいなんだよな?

あの子供はそこまで身長は高くないからさしずめ小学生位だろうか。

あんな子供が死刑を犯せるとは思えない。

まぁそんなことはどうでもいい。早く帰って寝よう。

次の日...

ポストを確認すると手紙が入っていた。

後藤さんからだった。


二之部友三よ

この手紙を読んだなら、今すぐに俺のビルに来い。

                 後藤和義


何の様だろう?今日は休みだからゆっくり料理でもしながら過ごそうと思ってたけど、会長の呼び出しなら仕方ない。

ー後藤会長のビルー

「後藤さん、俺に何か用か?」

『あぁ。二之部、子供連れ込んでいないか?』

「なわけないじゃん。俺独身だぞ?養子もいない。」

『そうか。まぁこれを見てくれ。』

そうして後藤が手を叩くと、昨日見た子供が秘書らしき人に連れられてきた。

『イレギュラーな事が起こった。本来ならば死刑囚になっていなければ子供どころか大人すら入ることができないはずなんだ。それに門番として生川がいるから、侵入なんて本当に難しいはずだ。二之部は何か知ってるか?』

「いや、俺が知ってるのは、そいつを昨日見たって事だけでそれ以外は何も知らない。」

『見たのか?見たんなら俺に報告しろよ。』

「いやーその、子供の死刑囚もいるもんなんだなーって思ってたから、すまない。」

『そうか。それならしょうがないかもな。なぁ二之部。この子供を引き取る気はないか?』

「え?どうして?」

『俺はあまりに忙しすぎてこの子を育てられる自信がないんだ。もし引き取らないと言うのだとしたら、それでいい。他を当たる。さぁ、どうする?』

子供...か。

「引き取るよ。上手くできるかわかんないけど。」

『わからないことがあれば俺に訊けばいい。』

「そうか。わかったよ。」

『慣れないことかもしれんが頑張ってくれ。』

ー外ー

「俺は二之部っていうんだ。お前の名前はなんだ?」

「・・・」

返答なしだった。

「まぁ気が向いたらでいいよ。俺の家行くか。」

コクコクと子供はうなずいた。

ー家ー

「お世辞にも広いとは言えないけどゆっくりしていってよ。適当なとこに座っててくれないか?今からご飯作るからさ。なんのご飯が好きなんだ?」

「...オムライス」

喋ってくれた。

「わかった。美味いの作ってやるよ。」

チキンライスを作り、オムレツを作る。

そしてチキンライスの上にオムレツを乗せる。

そして子供の前に置く。

「...?」

困惑していた。多分上にオムレツが乗ったタイプのオムライスを見たことがないようだ。

「見とけよ~?」

そう言い、俺はオムレツを包丁で割った。

綺麗にオムレツは割れて、チキンライスを包んだ。

子供は驚き

「すごい...!」

「食べていいぞ。」

子供は嬉しそうにオムライスをパクパク食べていた。

「おかわり!」

「おう。いいぞ。」

元気になってくれてよかった。

俺も子供の頃こんなことあったなぁ。

【おかーさん!おかわり!】

【もう2回もおかわりしちゃって...吐いちゃうよ?】

【だいじょうぶだよおかーさん!】

【うふふふ.........】

懐かしいなぁ。あんなにやさしくしてくれた親の恩を仇で返してしまった。

なんであんなことしてしまったんだっけ...

「二之部おじさん、美味しいオムライスをありがとう。」

「お、おう。」

めちゃくちゃ喋ってくれた...!心を開いてくれた!

「僕は並木 大河(なみき たいが)よろしく。二之部おじさん」

「よろしくぅ...」

つい涙が出てしまった。俺ってこんなに涙脆かったっけ?

「二之部おじさん大丈夫?」

「俺はおじさんじゃないよ...」

数日後...

『二之部。あの子とは上手く生活できてるか?』

「あぁ。料理教えんだけど、随分とのみ込みが早いみたいでさ、おかげで留守番させても大丈夫そうだよ。」

『そうか。それなら良かった。』

「そういやなんで呼んだんだ?並木君が心配だから呼んだだけじゃないだろ?」

『あの子並木というのか。』

「うん。並木大河。小学5年生みたいだね。」

『そうか。あぁ呼んだ理由だったな。二之部、残念な報告がある。』

「残念な報告?」

『あぁ。今日、生川がこの街から引っ越した。』

「え?引っ越した?」

『あぁ。来てから日が経ったからな。』

「そうか...」

『俺も俺以外も、多分何日か後に引っ越すと思う。』

「俺たち、一応死刑囚だもんな...そうだよな...」

『そうだな。』

生川と最後に会ったのはあのファミレスなんだぞ?チーズピザとミカンジュース渡して、チップの説明してお別れかよ...あんな別れ方は嫌だよ...

「また、会えるのかな...」

『会えるさ、世界は意外と狭いもんだ。また会えるさ...』

『そうかもしれないな...』

ちょっと喋り方が変になったのか「」が変になった気がする。

ここまで読んでいただきありがとうございます!何か指摘する部分があれば良ければ教えていただければ幸いです。

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― 新着の感想 ―
ストーリーが展開してきましたね。子供の登場は意外でした。ニノと子供の暮らしが気になります。 生川さん突然いなくなっちゃいましたね。再会できるとのことですが、どうやって再開できるのかも楽しみです。
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