100校時目 私と3年H組・第4章
――うわぁ、どうしよう……
従姉のニーナねーちゃん(鳥居地新名)の依頼で開催される学園祭ライブ。でもその当日、持病のイボ痔が爆発……辛うじて出血は治まったものの薬を車の中に忘れてしまい……最悪の状態です。
私が苦しそうに廊下を歩いていると……
「お帰りなさいませ~! 3年H組で~す! メイド喫茶やってま~す」
先ほどのカワイイ大女・萌ちゃんが呼び込みをしていました。あぁ、ここが「3年H組」か……。
「お帰りなさ……あれ? さっき迷ってた方ですよねぇ~? まだ保健室に行っていなかったんですかぁ~」
私に気がついて声をかけてくれました。
「え、えぇ……ちょっと具合が悪くて……」
「まぁ~、それは大変! あのっ、もしよろしければ~こちらで休んでいかれますかぁ~? 保健室、まだもう少し先なので~」
「えっ……いえ結構です! そういう具合の悪さではないし……」
「あっ、大丈夫ですよ~! チャージ料金は頂きませ~ん」
「いやいや、そういう問題じゃ……」
「お嬢様一名入りま~す」
「おかえりなさいませ! お嬢様!」
「おかえりなさいませ!」
――えぇ~!!
私は半ば強引にメイド喫茶へ「ご帰宅」させられてしまいました。
※※※※※※※
店内は大盛況、客はほぼすべて男性ばかり……それもそのはず、パッと見まわしただけでこの店の異様さに気がつきました。
店員(生徒)さんが全員「S級美少女」なんです! いやいや、顔面偏差値高すぎるでしょ! 私、一応アイドルなんだけど霞んでしまうわ!
ただ……一見、S級美少女がそろったハイスペックメイド喫茶に見えますが、
「うわっ、辛っ! なっ何だよコレは」
「えっあの、ハバネロオムライスですけど……ブート・ジョロキアよりはマイルドな仕上がりになっておりまして……」
「ちょっと! このドリンク、虫が入ってるんだけど!?」
「あっあの……すみません……それは……トッピングなんですけど……」
何か「普通じゃない」ことだけは察することができました。
「お嬢様、どうぞお好きなお席にお座りになられておあそばせ」
私がいつまでも席に座らず入り口付近で突っ立っていると、変な丁寧語を使うワンレンの生徒さんに着席を促されました。
「あっ、いえ……私はここで」
冗談じゃないです! 今のお尻の状況で座れるワケがない。しかも使われているのは教室のイス……つまりクッションの無い硬い座面です!
「まぁまぁ、そんな所で立ってたら疲れるっスよ! 遠慮せずに座るっス」
すると語尾に「っス」をつける天パの生徒さんが、私を強引に座らせようとしました。私は必死に抵抗しましたが名札に「育」と書かれた、見た目は細いのにとても力の強い生徒さんによって力ずくで座らされてしまいました!
――んあっ!
思った通り……
――再爆発してしまったぁああああっ!
「あ、あれ? お嬢様、どうしたっスか?」
私は痛みでその場にうずくまってしまいました。すると私の異変に気付いたある生徒さんが一目散に私の所へやって来ました。そして私の耳元で、
「お嬢様、もし間違っていたらごめんなさい……」
――え?
「もしかしてお嬢様……痔を患っておられますか?」
「えっ、何で……」
何でわかったのぉおおおおっ!? 名札に「巡」と書かれた少しぽっちゃりした生徒さんはさらに耳元でヒソヒソと話しかけてきました。
「実は私、便秘がひどいんです……で、それが原因でよく痔にもなるんですよ。だからお嬢様の苦しみ方を見てたぶんそうなんじゃないかと……」
なるほど、そういうことね。
「あっ、はい……そうです、今……爆発しちゃいまして」
「まぁそれは大変! お嬢様、保健室まで行かれますか?」
「うぅっ……行ける状況じゃないです」
私がそう答えると巡という名の生徒さんは、驚くような言葉を口にしました。
「じゃあ……ここで応急処置しますね」
「……えっ!?」
「女子高の問題教師と40人の変態たち」から……今回の出演!
【出席番号16番】笹久根 七(ささくね なな)
https://ncode.syosetu.com/n8445gw/17/
【出席番号32番】日野春 紫(ひのはる ゆかり)
https://ncode.syosetu.com/n8445gw/33/
【出席番号4番】右左口 墨(うばぐち すみ)
https://ncode.syosetu.com/n8445gw/5/
【出席番号1番】愛宕 星(あたご あかり)
https://ncode.syosetu.com/n8445gw/2/
【出席番号18番】七里岩 巡(しちりいわ めぐり)
https://ncode.syosetu.com/n8445gw/19/
ついに100回目到達ー! まだまだ続きます!
それじゃ、ジ回も見てねー!




