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廃工場にて  作者: Sigint
8/13

08

「はやく!」

 光一が小さく叫んで、翔太の腕を引っぱった。

「はやく、こっち、はやく!」

 手を貸しあって、工作機械の陰にとびこんだ三人のほうへ、這いずる少年も向きをかえた。

 その足の向こう、暗がりへつづく汚れの先にそのとき、ぬうっと影があらわれた。

 黒ずくめの大男だった。

 背中を丸めてはいるが、二メートルぐらいありそうだ。

 蜘蛛のように、異様に細長い手足を先へ先へ動かして、すべるように工場を横切ってゆく。

 あっけにとられていると、奥からもうひとりあらわれた。

 筋骨隆々とした、こちらも負けず劣らずの大男だった。

 赤茶色い染みだらけのワイシャツに、ゴム製の黒い吊りズボンをはき、手に持った金属の棒で、床をガリガリひっかきながらこちらに向かって歩いてくる。

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