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廃工場にて  作者: Sigint
2/13

02

 けたたましいエンジン音が近づいてきて、次々に工場の外でとまった。

 はしゃぐ声がしたと思うと、扉の壊れた入り口から、派手な服装の少年たちが入ってきた。

 煙草を吹かしたり、ガラクタを蹴飛ばしているその真ん中に、セーラー服の少女がいた。うつむいて、胸のところで、カバンをぎゅっと抱きしめている。

 パーカーの少年が、これ見よがしにつばを吐いてから、あごをしゃくった。

「言われなくても、とっとと行けよ。痛い目にあいたくねえだろ」

 少女が、小さくうなずいた。

 重い足取りで、暗がりへと向かうそのか弱い背中を、少年たちがにやにやしながらついていく。

 工作台の陰から顔をだしていた光一が、ぶるっと肩を揺らして、ふたりをふりかえった。

「おい、どうする?」

 四つん這いになっていた圭介が、顔をあげ、目をパッチリ見ひらいた。

「たいへんだよ、なんとかしないと」

 翔太が、かちかちと歯を鳴らし、震える声でつぶやいた。

「警察しかないよ、一一〇番しか」

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