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たらこのエッセイ集

ウルトラマンのゲームでジャミラとブルトンにボコボコにされた話

 むかし、むかし。

 たらこがまだ子供だった頃。


 ウルトラマンのゲームで遊んでいたことがありました。


 そのゲームはウルトラマンが怪獣と一対一で戦うアクションゲームで、パンチやキックで体力を削って、スペシウム光線でとどめを刺すという内容でした。

 横スクロールで障害物などはなく、ストツーみたいに戦う感じです。


 確か知り合いからもらったゲームだったかな。

 お小遣いで買うほど欲しいと思えるようなゲームではなかったのですが、割と真剣に遊んでいました。


 このゲームクッソ難しかったです。


 最初の敵は特に苦戦せずに倒せました。

 適当にキックをしていればハメられるので、あっさり勝てます。

 パンチやチョップなどのコマンドもあるのですが、リーチが長いキックの方が有利に戦えるので、とりあえずキックしまくって怪獣を倒しました。


 一面の敵は動きが単調で攻撃パターンも限られているので、簡単に倒せました。

 二面の敵も投げ技が通用しないものの、やはりキックではめられたので、あまり苦戦せずに倒せました。


 問題は三面です。


 三面の敵はジャミラでした。

 この怪獣には首や頭がなく、胸の部分に顔がある独特の形状をしています。

 宇宙飛行士が怪獣化したという悲しい背景のある怪獣なのですが、コイツがクッソ強かったのです。


 何でかっていうと、ジャミラは炎を吐くのですが、炎の挙動には二パターンありました。


 まずは前方斜め下に吐き出す炎。

 蹴りを入れようと近づくとこの炎で焼き殺されます。


 実は二面の敵も炎を吐いたのですが、吐く前のモーションが大きくて分かりやすかったので、容易に対処できました。

 しかしジャミラはノーモーションで炎を吐いて来ます。

 避けることも防ぐこともできないまま、不用意に近づいたウルトラマンをこんがり上手に焼き上げて下さいやがります。


 そして、もう一つのパターン。

 水平に炎を吐いたら最悪の攻撃となります。


 何でかっていうとですね、ジャミラが水平に吐き出した炎はですね……追って来るんですよ。

 空中にとどまった炎はそのまま真横に飛んできて、ウルトラマンが後方に逃げてもずっと追ってきます。

 どこまで追って来たかは覚えてないんですけど、もしかしたら無限に追いかけて来たかもしれません。


 とにかく、炎が追って来るんです。

 逃げても逃げても、どこまでも。


 この二パターンの炎のせいで、避けることも、攻撃することもできず、ウルトラマンはボコボコにされてしまいます。

 残機はすぐにゼロになってしまい、ゲームオーバーに。

 哀れウルトラマンは地面に倒れたまま立ち上がれなくなってしまいます。


 ジャミラはあまりに強敵過ぎてとても勝てそうにない。

 小学生だったたらこは絶望して、マリオカートをして遊びました。

 おわり。





 んまぁ、倒したんですけどね、ジャミラ。

 ボコボコになりながらなんとか体力をゼロにして、スペシウム光線でとどめを刺しました。

 これでようやく先へ進めると思ったら……今度は別の強敵が待ち構えていたのです。


 四面の敵はブルトン。

 テトラポットのような形をした異形の存在でした。


 これまでの敵は二足歩行の怪獣が主でしたが、ブルトンには足がない。

 それどころか腕もなく、テトラポットのような身体をした物体がぴょんぴょんと跳ね回るのです。

 おまけにテレポーテーションまでするという。


 消えたり、現れたり、飛んだり、跳ねたり。


 自由自在に動き回りながらビームを放ってくるブルトンは強敵でした。

 ジャミラに何とか勝ったとしても、この怪獣にボコボコにやられてしまいます。


 もうこんなゲームやめよう。

 たらこはすっかり諦めてしまいました。




 まぁ、クリアしたんですけどね。

 ハメ技を使って。


 このゲームのウルトラマンは小ジャンプとハイジャンプの二つのジャンプが使えます。

 ハイジャンプをすると怪獣の頭の上よりも高く飛べるのです。


 この特性を利用してハメ技を発動します。

 怪獣の頭の上に飛び、落下しながら位置を調整しつつジャンプキックで攻撃するのです。

 こうすることで動き回る怪獣に対してほぼ確実に攻撃が極まるようになりました。


 この必殺技により、ジャミラをノーコンテニューで突破。

 強敵ブルトンとの戦いに万全の状態で臨めます。


 ブルトンは身体がそう大きくないのでジャンプキックを当てるのが難しく、この技は使えません。

 ですが、タイミングよく普通のキックを繰り出すことで、少しずつ体力を削ることができます。

 相手の攻撃パターンを把握してじりじりと体力を削り、とどめを刺す。

 こちらも練習をすることでノーコンティニューでクリアできるようになりました。


 後の敵は……あまり記憶にありません。

 ジャミラやブルトンほど苦戦しなかったのでしょう。

 割とあっさり勝てたような気がします。


 んで、このエッセイで何が語りたかったのかというと、困難な壁に直面した時の方が記憶に残るようねという話がしたかったのです。


 難なくクリアしていたら、多分ですけど、記憶には残らなかったでしょう。

 こんな風にエッセイを書くこともなかった。


 幼かったたらこが操るウルトラマンは、ジャミラとブルトンにボコボコにされました。

 トラウマを植え付けられたと言ってもいいのですけど、それ以上に思い出を残してくれたとも言えます。

 ゲームですから遊んでいたことに違いはありません。

 十分に楽しんでいた証拠でしょう。


 これほどまでに記憶に残る相手は、初代ポケモンでヒトカゲを選んだ時のタケシとカスミくらいですかね。

 ジャミラとブルトンはそれくらい手ごわかったのです(知らない人ごめんなさい


 ゲームにはイージーモードとハードモードがありますが、ハードモードの方が記憶に残るかもしれません。

 それでも難しすぎるのは勘弁ですけど、適度な難易度であれば十分に楽しめるでしょう。


 高い山を登った方が、登り切った後の達成感も大きいのです(それっぽいことを言ってみたけどまったくしまらない

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― 新着の感想 ―
[良い点] 懐かしいですね。 アーケード版ではかなり課金した記憶があります。 ブルトンは自力で倒せたのは少なかったです。 とくに金縛り光線がヤバかったです。 前転してもジャンプしても捕まります。 最近…
[良い点] SFCのウルトラマンはタイトルだけ知っている状態でしたので、プレイされた時のリアルな御感想をお聞きする事が出来て楽しかったです。 通常攻撃では止めを刺せず、必殺技でケリを付けなればならない…
[良い点] >高い山を登った方が、登り切った後の達成感も大きいのです →ああ、小学生の時、登山に連れて行かれたのを思い出しました。 すごく嫌だったし辛かったのに、登りきった後の富士山が綺麗に見えた感動…
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