表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界フランケンシュタイナー  作者: 雪村宗夫
カミルの街
66/256

冒険者カシム2

カミルの街の冒険者ギルドへ赴いたカシムは、ギルドマスターのアレキサンドリアと話し合いの機会を設け、初回の冒険者登録でありながらもB級冒険者となる事が出来た。

これはカシムによる「ハルバット領での副騎士団長を務めた自分をC級、ましてやD級等に任命してしまうと領主様は人を見る目がない事になりませんか?」とのある意味脅迫じみた説得と、単騎でのオークジェネラル討伐が認められた事による特例処置であった。

晴れてB級冒険者となる事が出来たカシムは自分の宿屋を確保すると街の広場へと向かった。

彼の優れた直感が「此処で何かが起こる」そう感じさせたからである。

カシムが広場の屋台で軽く食事を取っていると事件は起きた。

「ヒナコデス!この間は不覚を取りましたが今回はそうはいきませんわ!勝負なさい!」

ロウジーの叫びに戦いの始まりを予感し、カシムは興奮に震える。

(うぉーー!!ロウジーvsヒナコデスの女王決定戦だ!!)

しかしカシムの熱い思いはヒナコデスの言葉で萎えてしまう。

「えー、めんどい、つかおねーさん弱いよ、弱い者イジメはダメ!絶対!」

(なるほど、確かにロウジーは2流、ヒナコデスさんにとっては弱者か。弱い者イジメはダメ、絶対。

なるほど、流石はヒナコデスさんだ)

「良いですわ!対戦練習場へ行きましょう」

ロウジーの答えにカシムは唸る。

(人の話も聞けないのか、戦いは2流。頭の中身は3流か)

そう思った矢先、カシムに衝撃が走る。ヒナコデスが左腕のサポーターを調整している事に気付いたのだ。

(何故このタイミングで!?まさか!?

自ら弱者と断じた相手に後ろから不意打ちを!?それは弱い者イジメと違うのか!?

絶対ダメって言ってた矢先に行けるのか!?)

動揺するカシム。

しかしヒナコデスは周囲の反応等気にも止めず走り出す。

(行ったー!!!!)

興奮するカシム。動揺から興奮でカシムの心拍数は今まで感じた事が無い程早まっていた。

ヒナコデスの殺気に気付き振り向くロウジー、レイピアでのカウンターに出ようとしているのがカシムの優れた動体視力で捉える事が出来た。

(何!?貨幣をレイピアの切っ先に合わせてたたき折った!?うぉーーーーー!!一回転した!!!

スッゲー!!!ウェスタン・ラリアットすっげーー!!!)

自身のスキル「小六漢字とひらがな」と直感力の相乗効果により、

ヒナコデスの放った技が「ウェスタン・ラリアット」と見抜くカシム。

ヒナコデスが四つん這い状態のロウジーにその体勢を維持したままサボテンポーションを飲ませる姿を見つつカシムは思った。

(いやロウジーのレイピアは反則よね、レイピアは口で咥えるか持ち手の部分で殴るだけにしないと)

カシム自身の直感力により、プロレス流の何が反則で何が良しとされるのかを見抜いていく。

(でもロウジー5秒以内だから有りなのか?とりあえず良いウェスタン・ラリアット見れたー凄かったー!)

「ウィー!!!!」

突如サボテンを掲げて叫ぶヒナコデス。

「ウィーー!!!!」

カシムも叫ぶ。

カシムは幸せを感じた、この幸せを皆にも感じて欲しいと思った。

「新女王の誕生だ!!」

感極まり叫んでしまったカシム。

その叫びに人々が追唱する。

「サボテン女王だ!」

「サボテン女王!サボテン女王」

カシムは嬉しかった、皆がウェスタン・ラリアットの威力を理解してくれたと思った。

「さー皆さんご一緒に!!」

群衆を扇動するカシムは最高に幸せだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ