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巨木戦決着
巨木は強敵だった。
いくら叫べども、いくら念じても「フランケンシュタイナー」は発動しなかった。
「チクショー!!!!」
涙目で叫んだ俺は「チクショー」とは「畜生」の事であり、そもそも樹木は対象外になるのでは?等と考える事で精神のバランスを取り冷静さを取り戻した。
もう残された手段は「やる」しか無い。「殺るしか無い」訳では無いのが救いだ。
巨木に向かい走り、飛ぶ。そして巨木を両足で挟みこみ投げ飛ばす。これだけだ。
やってやる!!やれなければ生き残れる自信が無い!生きるか死ぬかだ!飛べ!!!俺!!
と自身に鼓舞してる内に気づいてしまった。
俺の足の長さでは「巨木」は挟めない事に.....。
「チクショー!!!!」
俺は頬の痙攣を自覚しつつ「巨木」を去る事にした。