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異世界フランケンシュタイナー  作者: 雪村宗夫
カミルの街
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政務官ロビンソン

カミルの街の責任者である政務官ロビンソンは今年40歳になる。

妻との間には子供が一人、現在警備隊の隊員であるケビンである。

ロビンソンは元貴族で、成人するまで親友クロエと共に王都エルビアで過ごしていた。

ロビンソンは頭脳明晰でエルビア王都学園の学年首席を4年間維持し続けた。

だが彼が卒業間際に父親が政変に巻き込まれ失脚、貴族の地位を剥奪されると共に彼の首席の座も奪われてしまう。

当時の学長の好意によりなんとか卒業までは漕ぎ着けたものの、卒業後に彼を待ち受けていたのは、

「貴族」として敗者の烙印を押されてしまった父親と無力な母親だけであった。

縁故を頼りにハルバット領へ来た家族であったが、貴族時代との落差に対応出来なかった両親は自ら命を絶ってしまう。

残されたロビンソンはエルビア学園卒業の肩書きを頼りになんとかハルバット領の政務官になる事が出来た為、「貴族としての誇り」さえ持たなければ平穏な人生を送る事が出来るまでにはなる事ができた。

幸いにも元々ロビンソンは「貴族」と言う存在に何の価値も見出していなかった。

その為ロビンソンは20代を平穏に送る事が出来た。

街で知り合った女性と恋愛し、子供が生まれ、後は孫の顔を見て老衰する平穏な人生を送れるはずであった。

だがロビンソンの子供であるケビンが成長するにつれて、ロビンソンには野望が生じてしまう。

「我が子には貴族共に頭を下げさせたくない」と。

両親を貴族に奪われたと考えるロビンソンは、我が子まで貴族に奪われる訳にはいかなかったのである。

我が子が貴族に頭を下げない為には「我がウィリアムズ家を貴族として復興するか、あるいは貴族社会を潰してしまうしか無い。」そう考えるに至ってしまう。

彼一人であればそんな野望は持たなかったであろう。

だが彼には少年時代からの親友が2人居た。

一人はエルビア学園の同窓生でもある「クロエ」、

もう一人がウィリアムズ家に仕えていたメイドの「ミユ」である。

クロエは武勇に優れ、学生時代に王都での武術大会で優勝を収め「エルビア学園の矛」と呼ばれていた。

ミユは幼い頃からウィリアムズ家に仕えるメイドであったが、年が近かった為3人でよく遊んでいたのである。

そんなミユは「二人にだけ」秘密を明かしていた。

曰く「私の予言は絶対に当たる」と。

幼い頃よりミユの予言が当たるのを目の当たりにしていた2人にとって、いつしかミユは神にも等しい存在となっていた。

そんなミユが二人に告げた成人の日に告げた予言は「二人の願いはカミルの街で叶う」であった。

ロビンソンはミユを信仰しており、親友の武人としての能力を信じていた。

(この二人が後押ししてくれるのであればケビンを王に出来るかも知れない。)

そう考えたロビンソンはハルバット領で政務官として努力を重ね、遂にはカミルの街の責任者にまで上り詰めたのである。


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