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異世界フランケンシュタイナー  作者: 雪村宗夫
カミルの街
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仲直り

ビールおいちぃーー!!!!

異世界ビールはキンキンに冷えていた。

俺は小学生の頃、シャーロック・ホームズの「赤毛連盟」を読破し読書感想文を書いた女なので鋭い観察眼を持っている。

俺の目は誤魔化せない!どんな風にジョッキに注ぐのか観察していたのだ!

なんとこのギルドの食事処、注文を受けたお姉さんが奥に「ビール1」と伝えると、いかにも魔法使いな爺さんがジョッキに呪文を唱えて樽からビールを注いでいたのだ。

魔法爺さんの呪文を喰らったジョッキはキンキンに冷えており、樽から注がれたビールも氷結寸前な感じなのだ。

ビールを注ぐのに魔法使いを用意するとはこの世界の食文化、恐ろしいレベルの高さだ。

俺のストレス値な限り無く0に近づいて行く。

キンキンに冷えているだけでは無い、これは「ビール」だ!!

「発泡酒」や「リキュール(発泡性)」等では無い真のビールなのだ!!!


俺は毎晩リキュール(発泡性)を飲んでいた。

正直「発泡性」必要か?リキュールだけじゃダメなの?とは思っていた。

いや、違うソコじゃ無い!言いたいのは!

俺は正直「リキュール(発泡性)」で満足していた。

何故なら一度人気の「ドライビール」と「リキュール(発泡性)」をコップに入れてどっちがビールだ勝負を

父ちゃんに挑まれた時、俺の舌は「リキュール(発泡性)」こそが真のビールと認めたからだ。

ちなみに相良家では父親を「父ちゃん」母親を「お母さん」と呼ぶ家庭内格差社会となっている。

その時父ちゃんから「テメーの舌にはリキュール(発泡性)がお似合いだ」と笑われたが、

俺は「日本企業の努力の結晶はビール(ドイツ)を超えたのだ!」と日本勝利宣言をしたのだが、今異世界ビールを飲んで反省している。

「父ちゃん、ビールの方が美味しいよ」と。

日本であれば実際には価格面で勝っている気もするが、この世界ではリキュール(発泡性)完敗だ。

うめー。この味の深み!重量感!オニオンフライにあう〜!!

ってオニオンフライも美味いよー!!油が違うのか??こんなサクサクしたフライ食った事ない。

レンジでチンしたベトベトフライと全然違う!

いやー!!良いよ異世界!!気分良いぞ!!サクサク冒険者登録しよう。

俺は2杯目のビールを飲み干すと冒険者ギルドの受付カウンターへ向かった。


「冒険者登録を頼む、俺の名はヒナコデス・フランケンシュタイナー。よろしく!」

やばい、酒を飲めて上機嫌だ、理由は無いが嬉しくてたまらん。ウキウキ気分だ。

ん?

受付のお姉さんが目をそらしながら対応してくれている。

何故?

自分の体を見直し理解した。血塗れだ、さっき絡まれた奴らの返り血で汚いからだ。

まー良い、日菜子は今上機嫌なのだ、酔ってるから。

あーいかんいかん酔いのせいで「俺っ娘」設定忘れそう。


日菜子はなんかF級のカードもらえた!嬉しいぞー!!

イヤ待て俺、落ち着け俺、返り血=さっきの奴ら瀕死。

これはマズイ一気に酔い冷めた。アイツら死んだりしたら犯罪者じゃね??

俺は慌ててさっきの奴らの元へと向かった。

マズイ、ヒクヒク痙攣してる。

俺は無限リュックからサボテンん取り出しブーツで踏み割り、踵で棘を削った後フォークでぐちゃぐちゃにして特製サボテンポーションを作成、気絶した奴らに飲ませていく。


おー!!サボテンポーションで回復出来た!誰にでも効くのねー。

意識を取り戻した4人、俺にビビるのは理解出来る、確かにやり過ぎたかもしれん。

しかし「酒を飲めば」皆仲間なのだ!!

「お前ら、いきなり襲いかかるからしょうがなく反撃したけど一緒に酒飲んで無かった事にしよー!!

俺もイヤな事は忘れる!お前らも忘れようぜ!!」

「あの...お代は....」

なんか一人言ってきたが俺は金持ちだ!4人位奢ってやる!

「小さい事は気にすんな!此処は俺に任せとけ!!一緒に楽しもう!!」

俺は楽しい一時を過ごし、揉めた奴らとも仲直り出来、ギルドで紹介された宿屋で気分よく眠る事が出来た。





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