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異世界フランケンシュタイナー  作者: 雪村宗夫
闇夜の蛇
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生贄2

地面に横たわる3人の武器を回収し異次元ポケットに突っ込む。

鉤爪を持った際、頭の中でいきなりカウントが始まったのには驚いた。

どうやら武器は反則らしい。ハサミやハンマー、今まで使っていた有刺鉄線釘バットは生活用製品で鉤爪は武器って事なのか?有刺鉄線釘バットは生活用製品とは違うと思うぞ?

反則カウントまで行ったらどうなるのか怖い、下手したら「反則負け=死」もあり得る。武器に手を出すのはやめておこう。そんな新たな発見をしつつも俺は当初の目的を思い出す。

俺がこの場所へ来た目的は冒険者ギルドを爆破した奴を捕まえる事、そしてその実行犯に相応しい候補者が目の前に3人も転がっているのだ。これは神さまからの贈り物に違いない。

俺は転がっている3人へ蹴りを入れ意識を俺へ向けてから話し始めた。

「俺が今日ここに来たのは!冒険者ギルド!そこを爆破した犯人を捕まえに来たのだ!そして今!

俺の前に居るお前たち!!お前達の中に冒険者ギルド爆破犯が居る!!」

俺は転がっていたミッキーのアフロヘアの右側の膨らみを握り引きずり起こす。

「冒険者ギルドを爆破した犯人はお前か!!」

「違います!」

ミッキーが震えながら目を逸らして甲高い声で俺の問いに答えた。

俺は転がっていたヘルメット男の口髭を引っ張って強引に起こしながら叫んだ。

「冒険者ギルドを爆破した犯人はお前か!!」

「違う!」

ヘルメット男が敬語を使わずに答えたので口髭を毟り取る。

俺は転がっていたモヒカン男のモヒカンを掴み強引に立たせる。

「冒険者ギルドを爆破した犯人はお前か!!」

「ふざけんな!!」

態度が悪いので奪い取った高枝切りバサミでモヒカンを切り取る。

「いいかよく聞け!事件が起きたのは今日の朝だが、時限式爆破装置を使った形跡がある!ここ二、三日の間に冒険者ギルドの方へ行った奴がお前らの中に居る筈だ!正直に答えろ!」

俺の質問に誰も答えようとしない。コイツらには俺に襲いかかって来た慰謝料を払う義務が有るにもかかわらずその態度、爆破犯人に間違いない。

俺は左手でミッキーのアフロヘアの左側の膨らみを握り引きずり起こす。

「お前!冒険者ギルドへ行ったな!!」

「行かないよー!?」

甲高い声がムカついたのでミッキーの顔面にナックルアローを叩き込む。

「ミッキー!お前冒険者ギルドへ行っただろ!!」

「ヒィ!行ってないよー!!」

ミッキーが涙を流しているが甲高い声がムカつくので、もうコイツ犯人にしちゃえと俺の灰色の脳細胞が囁く。

「ミッキーが冒険者ギルドへ行くのを見ました!」

いきなりモヒカン男が叫ぶ。どうやらミッキーに全ての罪を押し付けるつもりらしい、最低涙男だ。

こんな奴が居るから冤罪が起こるのだ。しかし証人が居れば後々助かる。

俺はモヒカン男の折れた腕にサボテンのエキスをかけて真っ直ぐに伸ばす。

「ウギャーーーーーー!!!」

モヒカン男の悲鳴が響く。しかし直ぐにモヒカン男は自分の腕が治療された事を理解し、俺の目と自分の腕を交互に見る事を繰り返す。

「腕が治った.....?」

「おっ俺はミッキーが冒険者ギルドを爆破してやるって言ってたのを聞いた事が有る!!」

ヘルメット男もミッキーを生贄にするつもりらしい。

「お前たち!?何を言ってる!?」

ミッキーが一人騒ぐのを無視してモヒカン男と同じ様にヘルメット男の骨折を治療する。

「あわワワワワー!!!」

ヘルメット男の悲鳴が響くが無視する。

「さてミッキー、証人がいる!諦めろ!私がやりましたと言え!」

「ヤッテナイヨ!!ヤッテナイヨ!!」

うーん自白しないなー、こういう時は相棒を痛めつけるのを見せるのが定番か。

俺はモヒカン男の右腕を掴む。

「おい!?何をするつもりだ!?」

モヒカン男の質問には答えずミッキーに冷たく告げる。

「ミッキー!正直に言わないとコイツが痛い目に会うぞ!?」

「知るか!!」

ミッキーの甲高い声がムカついたのでアームバーを発動する。

「ウギャーーーーーー!!!」

モヒカン男の悲鳴が響き、彼の右腕が逆方向に折れ曲がる。

どうやらアームバーも腕ひしぎ逆十字固めも同じ技らしい。

今度はヘルメット男の右腕を掴む。

「やめてくれ!頼む!」

ヘルメット男が泣きながら訴える、横ではモヒカン男が蠢きながら泣いている。

「ミッキー!コイツが痛い目にあっても良いのか!?さぁ正直に話せ!

「だから冒険者ギルド爆破なんて知らねーよ!!」

「あわワワワワー!!!」

ミッキーの甲高い声の返事を聞いた瞬間ヘルメット男の腕を折る。

やっぱり他人の腕では自白しないようだ。

俺はミッキーの左腕を掴む。

「ミッキー!お前が冒険者ギルド爆破の犯人だな!」

「犯人じゃねーよオギャーーーー!!!」

ミッキーの左腕にアームバーを発動させる。ミッキーの両腕は逆方向に折れ曲がっている。

正直グロい。

「証人二人!ミッキーはやってないと言ってるが、お前ら俺を騙したな!?」

「待ってくれ!!いや待ってください!!犯人はミッキーで間違いありません!!

「そうだ!ミッキーは冒険者ギルド爆破を計画していた!!」

「お前ら絶対許さねーからな!?」

ミッキーが騒いでいる。甲高い声がとにかくムカつく。

「おいミッキー覚悟しとけよ!!絶対に自白しといた方が良いぞ!!自白するなら今しか無いぞ!?」

「ふざけんな!!」

ミッキーが自白しない、此処まで粘るとはミッキーおそるべし。

俺はミッキーのアフロヘアの右側を掴み立たせるとローキックでミッキーの右足を蹴りつける。

両腕でダメなら両足で挑戦だ!俺の推理力で真犯人を見つけてみせる!ジーちゃんのなにかけて!


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