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異世界フランケンシュタイナー  作者: 雪村宗夫
パーティ対決編
184/256

ラザライオン戦2

「残り一匹!」気合の叫びと共に残ったラザライオンの方へ振り返ると帝国最強らしいサワーが割って入って来た。流石帝国最強、横断幕振るアホとは違う。

サワーが俺の目を見たと思った瞬間、奴の大剣が高速で振られる。ゆっくりモードでも早いと感じるその一振りはラザライオンに当てられる距離では無かった、明らかに攻撃範囲外だったのだ。

しかし俺の目には、錯覚だったのかも知れないが裂けた空気がラザライオンの喉元目掛けて飛んで行った様に見えたのだ。音速を超えた衝撃波を飛ばしたのか、それとも真空にしカマイタチ状態の物を飛ばしたのか、確かに見えた気がしたのだ。

「お前はもう死んでいる」

サワーがラザライオンを睨みながら言った。見た感じではラザライオンに変化は無い。

しかしコレはアレだ、切れて無いと思って動いたら首がポトリと落ちて血がプシャーって出てグロい感じになる奴だ!すげーよ、ラザライオン動いたら死ぬぞ!?

ラザライオンが言葉を理解する訳も無く、サワーへ右前足を振り下ろす。

サワーはそれを難なく回避する。ラザライオンは今度は左前足を振り下ろし更に噛みつき攻撃を仕掛けるがやはりサワーは難なく回避する。あれ?首ポトリは??

「サワーさん切れてないですよ、切れてない。」

サワーに言うとサワーは俺の目を一度だけ見て今度は後方へ飛びながら大剣を横へなぎ払う。高速で振られる大剣からやはり衝撃波的な物かカマイタチ的な物かが放たれラザライオンの胴体を襲う。

「お前はもう死んでいる」

それさっき聞いた!!しかしコレはアレだ、突進したと思ったら真っ二つに分かれて血がプシューって出てグロい感じになる奴だ!すげーよ、ラザライオン動いたらR指定だよ!

ラザライオンが言葉を理解する訳も無く、サワーへ右前足を振り下ろしそれ軽く回避されると今度は噛みつき攻撃を仕掛けるがやはりサワーは難なく回避する。

いやだから血がプシューは??首ポトリは??

「サワーさん切れてないですよ?切れてない。」

「死んでいると言うのは嘘だ」

「うそーーーー!?何で!?何で今嘘をつく!?意味がわかんないんですけど!?

あの衝撃波的な奴は何だったの!?」

サワーがラザライオンの激しい攻撃を難なく回避しながら大剣を鞘に戻して背に担ぐ。

「サワーさん!?何故剣をしまう!?戦いの最中ですよね!?嘘だと言ってよサワーさん!!」

俺の叫びを聞いたからか、いきなりサワーが背中の鞘から大剣での抜刀攻撃を発動しサワーへ襲いかかろうとしていたラザライオンはその勢いのまま後方の大地へ倒れ込み、地面には血が広がる。

「嘘だ」

「意味わかんないんですけど!?これって何処までが嘘なの!?何なの!?切れてたの!?

切れてなかったの!?いやそもそもサワーさん何考えてるの!?」

「マッソー!マッソー!」

サワー、上腕筋をアピールし始めた、コイツはやばい怖すぎる。

「ヒナコデスさん無事でしたか」

「ヒナコデスさん、どうやらサワーさんと一人で一体ずつラザライオンを討伐したようです」

マホーナとナギーが歩いて来た。駆け寄って来て無い時点でコイツら絶対心配していない。

後ナギーは目の前での戦いすら見てなかった疑惑が生まれた、どうやら討伐したようですっておかしいだろ!?仲間の戦い見てろよ!?何してたんだよ!?

横断幕振ってたカシムはと言うと辺りを探すが姿が見えない。

よくよく考えたら観ていただけの奴らと違い、助けに来ただけサワーの方がマシなのか?

「無事でしたかじゃねーよ!助けてよ!」

「我々は後衛ですから直接戦う事は出来ません」

「ヒナコデスさん、どうやら助けが欲しかったようです」

「欲しいに決まってるだろ!噛まれまくりだったんだよ!?ナギー頭おかしい!!」

「まぁまぁヒナコデスさん」

「まぁまぁ言うな!!ナギー!!『まぁまぁ』はあのクズ槍思い出す!!『まぁまぁ』は禁止!!あのまぁまぁ槍!!俺に魔物擦りつけて逃げやがった!!」

「では代わりに何と言えば?」

ナギーの問いに俺は固まる。まぁまぁの代わりの言葉なんてあったっけ。

「はぁはぁヒナコデス」

「サワー!!怖いわ!!!それだめ!!!」

やばいサワーさん何を考えているのかさっぱりわからない。

いや今はナギーの問いに答えるのが先だ。

「まぁーまぁーでお願いします。」

「一緒じゃ?」

「マホーナいきなりタメ口!?そんな感じなの!?助けに来なかった上にタメ口!?」

「まぁーまぁーヒナコデスさん」

うーむ、まぁーまぁー言われたらまぁーまぁーされるしか無いな。

「マホーナ、ラザライオンとかラジャとかって高値で売れたりするの?」

「ラジャはまぁーまぁーですね、ラザライオンはかなりの高額で買い取ってもらえるでしょう」

マホーナのまぁーまぁーに少しだけストレスゲージが上がったが高価買取と聞いてゲージは一気に降下した。

「おけーい!んじゃ回収して街に戻ろう!ギルドで換金して打ち上げパーティーだ!あと四天王潰す」

「はぁはぁヒナコデス」

「サワーだからそれだめ!!!」


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