表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界フランケンシュタイナー  作者: 雪村宗夫
最終決戦
150/256

それから

ヒナコデスが消えて1年の月日が流れた。

ヒナコデスが戻ってくる事は無く、ヒナコデスが入って行った後暗く閉ざされた鏡はヒナコデスがいつでも戻れる様にと大切に見守られている。

ヒナコデス・フランケンシュタイナーには王位を継承したロウジーより伯爵の地位が与えられ、

旧マリーンドルフ伯爵領はヒナコデスの活躍を称えそのままフランケンシュタイナー伯爵領となる。

フランケンシュタイナー領はウェックスがヒナコデスの代理で管理運営し、サボテンポーションの生産で大きく飛躍する。そのウェックスの傍にはフランケンシュタイナー領の騎士団長としてウェックスに任命されたセイゴードンが常に立っていたという。


ロウジー・フォン・エルビアは王位を継承した後、ロビンソン・フォン・ウィリアムズを国務相に任命し、ロビンソンの息子であるケビン・フォン・ウィリアムを婿に取る。

一年後に生まれた女子の婚約者として貴族の中で最大の権力を持つタウル・フォン・フェールズの孫であったオーガス・フォン・エルビアを指名した事でロウジーの権威は盤石となり、エルビア王国の飛躍が始まる。


カシムはヒナコデスが去った後、王国内のダンジョンを踏破する事を繰り返し「ダンジョンマスター」の異名とA級冒険者の称号を得る。王国内のダンジョン全てを踏破したカシムは帝国へと旅立つ。

留意を求めるロウジーち対しカシムは「帝国で面白い事が起きそうなんですよ」とだけ答え旅立って行った。


ラーメン三剣士のメンバーは氷結サムソンを除き3人で王都にラーメン店を開く。

ラーメン店は繁盛し王国内にいくつも支店を持つ大商会へと変貌して行く。

氷結サムソンは一人「フリーズドライを研究する」と言ってフランケンシュタイナー領へと旅立って行く。

フランケンシュタイナー領でサムソンはウェックスに高待遇で迎え入れられ研究を重ねる事となる。


ラングはカミルの街へ戻りその数々の活躍からギルドの名誉顧問となり、冒険者達の相談等を受けている。


魔術師マールンはヒナコデスが消えた半年後、静かに息を引き取る。

魔王の呪い等と噂されたが、真実はマリーンドルフ伯爵の研究していた『能力の相続』に関する書物を魔王の城で発見し、残り短い人生で得た能力の全てを愛する孫娘へと考えそれを実行した結果であった。

マールンの命を賭けた『能力相続術』は成功し、カミルの街には10歳になるパンクラチオンをマスターした魔女っ娘が誕生していたが人々はまだその事に気付いていない。


そしてヒナコデスは.....。





魔王と戦ったあの日から1カ月が過ぎた。今日は元日だ。

あの世界では1カ月以上生活していた筈なのに、こちらの世界では1時間位しか経って居なかった。

日が経つにつれ夢でも見ていた様な気になるが壁のベニヤ板が夢じゃ無い事をアピールしている。

ちなみに無限リュックは只のリュックになっていた。

おでんもサボテンも何も入っていない。

毒霧もビッグファイアーも吹けなくなっていた。

初詣に向かう途中、国立大の生意気な兄貴であるイチローに相談するとイチローは真面目に答えてくれた。

「恐らく日菜子、魔力だよ!魔力でおでんもサボテンも毒霧も作られていたのさ!」

言い方がムカついた。テメーの美少女フィギュアが禍々しい人形言われてたんだぞ!?

俺の部屋の半分がイチローのフィギュア置き場になっている。何故ならイチローには部屋が無いからだ。

父ちゃんは元日も仕事だ。「正月休みなど不要よ!」等とカッコつけていたが仕事に出かける時涙目だった。お母さんは今家でゲームをやっている。

相良家は今日も平和である。

「キャー!!ひったくりよー!!」

参拝客の叫びが聞こえそちらを見ると金髪のお兄さんがバックを抱えて此方へ向かい走って来ていた。

「足でも引っ掛けてやるかー」

イチローの言葉に答える。

「もっと良い物見せてあげるよイチロー」

俺は金髪のお兄さん目掛けて走り込む、一瞬金髪お兄さんが驚いて止まる。

走った勢いで飛び上がり両足でお兄さんの首を挟もうとした瞬間視界が塞がる。

しまった!!今日スカートだった!!!

んでも途中でやめられるか!!

足にお兄さんの首を挟んだ感触!後は!!

「まーわーれー!!」

後方へ勢いをつけ反り返る、その時お兄さんの頭がアスファルトへ直撃しないよう調整して上手く丸め込む。スカートの捲れが収まり視界が戻る。

お兄さんの両足を俺の両腕でロックし行動不能にする。

「安心しろ、今のはフランケンシュタイナーでは無い、ウラカンラナだ!」

俺の「人生」と言う名の冒険はまだまだこれからも続いて行く!!


第1部完結


ここまで読んで下さった皆様ありがとうございます!

これで異世界フランケンシュタイナー第1部は完結になります。

第2部開始の時までおさらばえ〜。

いやいや早く読ませろよ!って人が多ければ頑張ってみますので評価してみて下さい!

んではまたいずれ!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ