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異世界フランケンシュタイナー  作者: 雪村宗夫
開戦
139/256

変貌

皆が俺と一緒に来てくれる、凄く嬉しかった。

皆が準備をして俺の元へ集まる。凄く嬉しかった。

凄く嬉しかったが、同時に思った。

なんだお前達の変貌は!?と。

集まった内、以前と変わりがなかったのはアホのラングだけだった。

一人一人問い詰めたかった、何故そうなのかと。

しかし熱い感じで集結したのに水を差すようで聞けない。

俺は一人悶絶する。

一人ずつもう一度見返す。

赤毛連盟のメンバーであるマシンレディ本人には何ら変わりは無い、白い仮面を付けガガガ言ってる。

気になるのはマシンレディの後方に控える黒い仮面の集団、アイツらはなんだよ!?

とりあえず本人の事じゃないから聞けるか。

「なぁカシム、あの黒い仮面の集団は何だ?」

カシムの方を見ない様にして聞く。

「ああ、マシン軍団です」

答えになってねーよ!!

「そうか...」

聞けない!!何か水差す感じになりそうで聞け無い!!

つか、今会話したカシム、お前も酷い。何だよそのフルアーマー、鎧って言うよりもはや超合金ロボだぞ!?超合金カシムD Xになってるからな!?歩くたびガシャーン!ガシャーン!って!!

見ないぞ俺は!そのボケなのかマジなのかわからないのホントやめてほしい!

だからカシム、俺はお前を見ない事にしてる!そこんところヨロシク!

前方には他のメンバーが和気藹々と語りながら歩いている。

これから決死の戦いへ向かうという気負い等まるで感じられない。凄く頼もしい、凄く頼もしいのだけどね、ラーメン三剣士のテルーとスラハラ!お前ら何故上半身脱いでる!!

テルーは薄々感じていたよ、激太りで鎧装備出来ないんじゃ無いかなって。

元・鉄壁テルーよ、だからって上半身裸に黒のパンタロンは無いよ!?

足は細いんだから下半身だけでも装備固めろよ!ってか盾どこやった!!

テルーの今の装備、クレイモアと黒いパンタロン、靴もカンフーシューズじゃねーの??

薄いよ装備!鉄壁の異名どこ捨てて来た!!聞け無い!聞きたいけど聞け無い!!

んでスラハラ!確かに俺はお前を麺担当に命じたよ、それは認める。

けどな、進軍中に空中に麺の塊投げて伸ばす事を繰り返して見事に麺を作り上げるまで極めろなんて言ってない!つかお前もパンタロンか!!しかも赤!!ラーメン三剣士にタンパロン流行ってるの!?

つか麺伸ばす赤いパンタロンって最早それ中国三千年の歴史とか言いそうな人だから!!

スラハラは次々とラーメンを作り上げ、収納魔法なのか何処かへ収納していく。

コイツらは戦えるのか!?

キージー、お前はまだ理解できる。髭剃っただけだからな。

キージーは顎ヒゲ口ヒゲのワイルドイケメンで海賊映画の主人公みたいだったのが、綺麗サッパリ剃り落としている。これ位なら聞けるや。

「なぁ、キージーヒゲ剃ったの?」

「ああ、ラーメンをすするのにヒゲは邪魔だからな!」

「.........お前はそれで良いや」

問題はラーメン三剣士、最後の一人氷結サムソンだ。コイツにはフリーズドライ製法を依頼してた。

どちらかと言えばクールな魔導師って感じの奴だった筈だ。

それが今俺の目の前でウェックスにフリーズドライ商品のプレゼンをしている。

その口調はまるでテレビ通販の司会の人だ。ウェックス完全に乗り気になってる。

今なら金利手数料は全てサムソンが負担してくれそうだ。つかお前こんな社交的だったの!?

視線を左へ動かす、魔術師マールン居る。コイツが一番おかしい。

この前までマールンは俺と同じ位の背格好だった筈、それがどう見てもひと回りもふた回りもデカくなっている。ローブの上からでも筋肉が張っているのが判る位にデカくなってる。

多分、というか絶対強くなってるよね!?強くなった事なら聞いて良いかな?

「なーマールン、もしかして強くなって無い?」

「フォンフォンフォン、判るかヒナコデスよ、この間強い魔物を退治してのー、レベルが一気に20も上がったんじゃよ」

うぉ!レベルとかあるんだ!すげーな異世界!つか俺レベル無いんだけど!!

ラングのアホはレベルいくつ位なんだ??

「おいラング、お前のレベルはいくつなんだ?」

「何言ってるんだヒナコデス?レベルなんて聞いた事無いぞ??あー?マールンさんが言ってた??

あの人時々訳わかんない事言うからなー」

ウゴ!!結局なんなんだよマールン!!

最後にウェックスとセイゴードンか....。

ウェックス、お前は何故スーツなんだ。異世界でも上流階級とか商人とかはスーツっぽいの着る事もあるのかもしれない、スーツもある程度はファンタジーとして許されるのかもしれない。

けどな、お前が着てるの絶対リクルートスーツだから!就活スーツをファンタジー世界で着てるんじゃねーよ!!んでセイゴードン!お前は何故浴衣なんだ!!風呂か!?此処は風呂か!?


うおおおおおおお!!!ツッコミてーー!!!!追求してーーーー!!!!!

なんだよコレ!!!命がけの戦いに向かってる気あるのかよお前ら!!!!

「なー、お前ら戦いは大丈夫なんだよな??」

「任せとけ!!!」

「ガガガ!!!!ギギギ!!!」「ガガガ!」「ガガガ!」「ガガガ!」「ガガガ!」「ガガガ!」

「ウイーン!ガシャーン!ガシャーン!!」

「時は来た!それだけだ!!」

「任せるアルよ」

「大丈夫だ、俺の音波誘導で敵を此方へ誘い込む事も出来るぞ」

「フォンフォンフォン」

「私は戦いませんよヒナコデスさん」

「皆で行くとすっかのー!!」

ガガガの返事多すぎ。カシム、お前のガシャーンガシャーンは理解出来た、

けどウイーンは何のモーター音よ!?

一人語尾にアル付けた奴居た。ウェックス戦わない了解。んでセイゴードン、お前が仕切るな。


★ ★ ★

超合金カシム

挿絵(By みてみん)




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