表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界フランケンシュタイナー  作者: 雪村宗夫
はじまり
12/256

サボテン

「ギギギ.....ギブ!」

ギブアップの意思表示をしてみたが塩を塗った傷口の痛みに変化は無い。

俺は涙を流しながら水で塩を洗い流した。


出血は止まり傷口の痛みは幾らか緩和されたが、痛みが有る事に変わりない。


俺は幼い頃に転んだ際、アロエを割り傷口に塗った記憶を思い出した。

「そうかサボテン!!」

俺は無限リュックからサボテンを取り出す。棘が凄い。

ブーツでサボテンを踏み割り、粘ついているサボテンエキスを手に取り傷口へ塗った。

「!!!」

痛みが消えた。

傷口に触れてみるが、傷口も無ければ塗ったはずの粘ついたサボテンエキスも無い。

「これって回復薬を手に入れたって事?」

思わず呟く。

俺のスキルが「プロレスラー」だから回復するのか、それとも「サボテンエキス」が凄いのか、これは判らないがもしサボテンを回復薬として利用できるのであれば「おでん屋」より目立たず儲かるのかもしれない!


俺は残ったサボテンをフライパンに乗せビッグファイヤーで炒めた。サボテンステーキだ。

緑陽色野菜がおでんには欠けている。俺は今までサボテンを野菜としか見ていなかった、だが俺のサボテンには回復薬「サボテンポーション」としての可能性が見えてきたのだ。

俺は少し興奮しつつサボテンステーキを食べた。


「美味い!このサボテンを焼いたシェフを呼べ!」

サボテンステーキは美味だった。そして焼いたシェフは俺だった。

おでんとセットにすればシェフとしてやって行けるかもしれない。

傷口に塩を塗った暗い気分から一気にテンションが上がってきた俺は、パンクした自転車をリュックに一度戻しもう一度取り出してみる。

自転車のパンクはそのままだ。

なるほど、まだ凶器として自転車は使えるからか。

徹底的に破壊したらまた新しい自転車が手に入るのかもしれない。

俺は再び自転車をリュックに戻し、馬車の向かって行った方角へ下って行く事にした。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ