『番外編その36!』
『ご飯』
カズキ「今、俺たちはゲームの中にいるんだよな」
マリア「そうですわね」
カズキ「腹は減らないのか?」
マリア「現実世界で減ったら減りますわね」
カズキ「ずっと食べないとどうなるんだ?」
マリア「9時間以上経つと、強制的に現実世界に戻りますわ」
カズキ「9時間か、いい調整だな」
マリア「わたくしが進言しましたのよ」
カズキ「なるほど、さすがゲーマーだ」
マリア「限界ギリギリを攻めましたわ」
カズキ「実体験!?」
『食事』
カズキ「それで、こっちで食べ物のようなものを見かけたんだが……」
マリア「電子データですが、ありますわよ」
カズキ「味はするのか?」
マリア「しますわよ」
カズキ「ラーメンは?」
マリア「ありますわ、しかも『カズマリ』」
カズキ「なんだと!?」
マリア「魔王様にデモプレイをするという条件で、入れてもらいましたの」
カズキ「でかしたぞ、マリア!」
マリア「せっかくですので……」
カズキ「行くか」
*
カズキ「美味い! 美味すぎる!!」
マリア「美味しいですわー!!」
『改善』
カズキ「なぁ」
マリア「なんですの?」
カズキ「なんで、俺たちのラーメン売れないんだろうな」
マリア「分かりませんわね」
カズキ「間違いなく最高のラーメンだと思うんだよ」
マリア「わたくしも同意見ですわね」
カズキ「この前小春ちゃんに、どうしたら売れるか相談したんだよ」
マリア「どうでしたの?」
カズキ「『継続は力なり』だってさ」
マリア「抽象的ですわね」
カズキ「いつもなら、バシっとアドバイスしてくれるんだけどな」
マリア「マーケティングの方法がダメという可能性は、どうですの?」
カズキ「それはあるな、味には問題ないからな」
マリア「そうですわね」
カズキ「………………」
マリア「………………」
カズキ「やっぱ、味なのかな」
マリア「それはありえませんわ!」
カズキ「だよな!」
マリア「えぇ!」
カズキ「よし、ダンジョン攻略に戻る………………うっ」
マリア「どうしましたの?」
カズキ「胃もたれしてきた」
マリア「仕様ですわ」
カズキ「リアリティ追求し過ぎ!!」
おわりデス!