第4狩.楽園送り
「被告人、風上晶子は有罪と判決され形は楽園送りとする!」
裁判所に響きわたる裁判長の木槌の音は鮮明に鳴り響いた。だが一つ可笑しいのはテンプル騎士団が作った《厳禁法》の第13条3項の第2に書かれている極秘に裁判を行う私的裁判が認められている。これは本来《厳禁法》の第13条はネットや一般市民用の《厳禁法》を纏めた法典には書かれてない。完全にテンプル騎士団の為に存在するのが第13条だ。
晶子も騎士団の黒い噂で法典には無いけど第13条が存在するのを聞いたことある。
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楽園と言われて案内された場所は本当に楽園みたいな場所だった。
「驚くのも無理はないけど第13条によって行われた裁判で楽園送りは一般の公開裁判の楽園送りとは違うんだ。」
そう言って来た監視官は自分の手枷を解いた。
「ついて来て、君の部屋に案内するよ。」
監視官の後ろについっていった晶子は周りをキョロキョロして見回る。
「ここが君の部屋だ。そしてこれがこの部屋の鍵、絶対に落とさないでね!」
そう言って念を押した監視官は部屋を出て行った。
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「俺を信じろ!」
そう言って黒ずくめの教科書で見た大航海時代のドイツ軍の軍服を着た男が手を差し伸べてくる。この顔に見覚えがある。テンプル騎士団を裏切った元誰よりも騎士団に忠誠を誓った筈の首なし騎士こと独国兵の暗号名のジャンケ・フォスタインだ。
そこで自分の両頬に涙が流れているのに気づき何故か手を重ねた。
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「はっ⁉︎」
いつからか意識を失っていた自分の部屋に男が1人立っていた。




