プロローグ 6
鍛冶については、いきなりビックリした。なにせこの空間は何も無い!どこで教わるのかと思いったのだが、そこは神様だね!何も無い空間から施設を造り上げてしまった。チートかよ。内心そう思っていたのが顔にも出ていたらしくファインは神様なんだからこれくらい当たり前だ!ってドヤ顔していた。なんかウザかったが口には出さなかった。
それから、刀作りに始まり、短剣、ロングソード、ハンマー、ランス、レイピア、槍などなど色々教えて貰った。その過程で武器に付与魔法を付ける事が出来るらしくそれを教わる。
作る武器の過程に付与したい属性の魔石を砕きそれを混ぜ合わせた後ふ武器を作り上げる、完成後それに魔法を込める。そうすると、込めた魔法が上級であれば上級の破壊力を持った武器が仕上がる。
アスティアでの最高傑作でも中級までしか無いらしい。そもそも、鍛冶が出来て、魔法も使える人などめったに居ないのだ。
ちなみに、俺が作り上げた武器は二つ。
双剣ならぬ双扇と刀である。双扇は風属性、付与魔法は上級を込めた!刀は雷属性、付与魔法ももちろん上級である!
少しは自重しろ?知らない土地に行くので自重はしません!そもそも何故、上級魔法まで使えるかと言うと、ファインに魔力を肩代わりして貰ってました!他人に魔力を譲渡する事は人間には無理らしいので諦めろ!との事。
それらを教わり4年、今こうして旅立ちを迎える。
「4年間ありがとうございました」
春虎は二人に向かって礼をする。
「もとからこちらの部下が悪い気にするな。それに、まだ1年残っているもう少しゆっくりして行けばいいだろう?」
「そうよ。もう少しここに居ても良いのよ?」
二人はそう答えるが春虎は
「いえもう十分教わりやしたし、ここに長居していると今更ですが迷惑に、それに決意が揺らぎますので・・・・・スイマセンm(_ _)m」
「そうか・・・分かったならアスティアでしっかり生きろよ!送ってすぐに死ぬなよ!」
ファインがそう言ってくる。
「縁起でもない事、言わないで下さいよ!それで地球で死んでるんですから!」
春虎がそう言い返す。
「本当に気をつけてね」
シャルも優しく微笑みながら挨拶してくれる。
「それじゃアスティアにお願いします」
二人は春虎の言葉に頷き、春虎をアスティアに転移させた。
「行ってしまったな」
「ええ、行ってしまったわね」
「春虎に加護をやろうと思う。どうだ?」
「もちろん賛成よ」
「「春虎のこれからの人生に加護を」」
二人はそう言い残してこの空間から消えていった。