プロローグ 4話
二人は本当の事を話てくれた。あの時、子供達が死ぬはずだったが、部下が賭けをして負けそうになり俺の運命を変えたらしい。
本来の俺は、藤堂家を継ぎ、藤堂流古武術を継承し刀を作りながら死ぬはずだったらしい。
そして、妹の桜はドナーが見つからずに入退院を繰り返して死んでしまうはずだった。そこに俺が遺言みたいなセリフを残し桜は生き延びたわけだ。
本来死ぬはの人が生き、生きるはずの人が死ぬ事に歪みが起こり、今回の事件が発覚した。だから神様の二人が謝りに来ている状況だ。
「状況は分かりました。死んでしまった事はしょうがないし割り切ります。一つお願いがあります」
そう言うとファインとシャルはこちらを見る。
「妹の桜の事を宜しくお願いしますm(_ _)m」
春虎は頭を下げた。
「桜は子供の頃から身体がが弱くて、楽しい事もほとんど出来なかった。だから、これから俺の分まで幸せになって欲しい!」
ファインとシャルはしっかり返事を返してくれた。
「任せろ」
「任せて」
俺は二人を見て安心した。
「安心しました。で、俺はこれからどうなるのですか?」
「お前は、他の世界、地球で転生することが出来ない。理由は本来死ぬはずでない為こちらの準備が整ってないからな。だから、異世界アスティアに行ってもらう」
「ちょっと待って下さい!準備が出来るまで待ちますから地球でお願いします!」
慌てて言い返すが
「そうもいかないのよ。転生まで200年待たないといけないし、この空間は5年位で消滅するわ」
シャルが答えるが春虎は
(転生待ちに200年!?この空間が無くなるのが5年!?可笑しくないか?俺が生きれても長くて後80年位なのに合わないぞ)
春虎がそんな事を考えているとファインが
「5年もこの空間があるのはお前にアスティアについて知ってもらう為だ。それにそこでの生活の為に武術と魔法を覚えてもらう。
それに転生に200年掛かるのはこれがイレギュラーの為だ。再発防止の為にそれ位掛かる。お前には悪いが仕方ない」
「転生は分かりました。アスティアには魔法があるのですか?」
「ええあるわ」
「武術の方もお前が学んできたのを昇華させていく。魔法は使った事が無いからこれから覚えてもらう。なにせ魔物がいるから自衛の為に必要だからな」
「分かりました。もう一ついいですか?」
「何だ?」
「鍛冶全般も教えて下さい!武術だけでなくこの地球で学んできた刀以外も作ってみたいです。」
ファインは少し考え込んだ後
「分かった。鍛冶全般も教える」
「ありがとうございます」
春虎はこれから5年の短い間ではあるが、鍛冶、武術、魔法、アスティアについて二人から学んでいく事になる。
これからの事を考えていると
ファインが
「鍛冶と武術は俺が、魔法とアスティアについてはシャルが教える」
春虎は頭を下げて
「これから宜しくお願いしますm(_ _)m」
これから春虎に長くて短い5年間の生活が始まるのだった。
後、一話でプロローグが終了予定です。その後本編がスタート予定なので頑張ります。
作者の空き時間で書いているので更新が不定期なのでスイマセンm(_ _)m