第五話
ドライの家にて・・・
「今帰ったぞ」
ドライは扉を開け放ち帰って来たことを家族に伝える。
「お帰りなさい。怪我していた子は大丈夫だった?」
奥の方からパタパタと二十代中頃と思われる女性とステラが駆け寄ってくる。
「ああ!目を覚まして少し話をしたよ。悪人ではないな。それより凄い事がある!」
ドライがそう女性とステラに告げる。
「凄い事ってなあに?」
女性がドライに聞き返しドライはそのことを教えようと言葉を・・・。話そうとしたが思い止まる。春虎は治療に関して誰にも話さないでくれと言っていたことを思い出したのだ。咄嗟に何か違うことを言わなければと頭を掻きながら言葉を探す。そうしている間に女性が言葉を話す。
「言いたいけど言えない事があるのね。あなたが頭を掻きながら話す時は何かを誤魔化す時だものね・・・。その時が来たら教えてくれるのでしょ?」
女性の言葉にドライは口をパクパクとさせていた。そして、
「すまん!明日本人の許可を貰ってから説明する。ステラに関係している事だ。ステラの身体の傷と声が治るかもしれない!」
ドライは女性とステラにそう話す。女性とステラは困惑するが傷が治るかもしれないと聞くと顔を喜ばす。
「本当なの!?でも治療代高いんじゃない?それに今日助けたその子に関係している事なんでしょう?」
女性がドライに聞き返すがドライはまたしても唖然として声を出せないでいる。
「そこまで話をすれば治療が助けたその子に関係していることなんて簡単に分かるわよ。だから明日ちゃんと教えてね?」
ドライは頷き返し
「了解だ!明日は任せておけ!っとその前に腹が減った飯をくれ!」
ドライは女性とステラに言うと、二人は笑いながら奥に向かう。
「準備するからこっちで待っててね」
こうしてドライの家での一日が終わる。
次の話でドライの奥さんの名前を紹介するので今回はすいません。
また来週よろしくお願いします。