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寝そべる机の上に、缶詰が1つ。中身はチャーハン。
最後の食料。
無気力。
生きている、という事が痛い。
アイの腕が治りつつある。そして私のなくした右手足も、治りつつある。
私の意思とは関係なく、この体は生きようとしている。何日食事をせずとも、この体は生きようとしている。
私は死ねないのだろうか。生きようとした優は死んだというのに。
普通なら死んでしまうほどの怪我。それを無理やり直そうとする代償。しかし私はこれ以上失うものがあるのだろうか。
失うとしたら……。
考えたくない。
無気力。




