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浅田仁 【棍棒責め】

7話目です。

何が、『皆で一緒に脱出しよう』だ。                                 僕、浅田仁は秋田を睨み付けた。                                    しかし、気付かないのか、奴は僕を宥めた。                               チッ、しつけぇなっ。仕方ねぇな。                                   「くっ、分かったよ」                                         僕は一応、返事をしておいた。                                     「分かったならそれで良い」おい、秋田貴様、偉そうだな。                        石井は僕にボコされなくて、安堵したのか奴に礼を言い、僕に謝った。                   にしても、顔面痛ぇな。                                        その時、                                               「3ゲーム目の『拷問者』は浅田仁」                                  と、あのしわがれた声のジジィの放送が流れた。                             ってか、僕の番じゃないスかっ。                                    ぶっ殺してやる。                                           僕は近くにあった木製の棒を右手に持った。                               そして、何も言わず、前にいる後ろ姿の秋田の後頭部をそれで殴った。                   「ああああああああぁぁぁ」                                       奴は突然の痛みに絶叫を上げ、後頭部を抑えて蹲った。                          次は、石井、てめぇだっ。                                       棒を振り上げ石井に向かって走る。                                  「止めろっ」                                             突然の事に驚いたのか少し時間が経過してから相田が僕に向かって叫んだ。                 「『受刑者』は石井、てめぇだっ」                                   僕は棒を石井の頭に向かって振り下ろす。                                頭から血を流さしてやる。僕の顔を焦がしたてめぇになっ。                        「『受刑者』を指名し、拷問する制限時間は1分。ルールを破れば即死刑。それでは、スタートっ」ジジィが言った。「【棍棒責め】っ。棍棒で『受刑者』の身体を殴り付けろっ」良いね。良いね。分かりましたよ。今からやりますよ。                                                「っ!」                                               突然、僕の振り下ろされている右腕が後ろから誰かによって止められた。                 「止めろっ。『ゲームのオーナー』の思うつぼだぞっ」                          止めたのは相田だった。                                        「放せっ。相田っ。制限時間は1分なんだ。こいつをこれでボコさねぇと、僕が死んじまう」と言うと、僕は右腕の棒を見た。「それに、これでボコさねぇと、気が済まねぇ」                       「俺は言ったろ? 『少量の痛み』で済ませろって。その勢いじゃ、石井が気絶してしまう。それに石井はもう、1回『受刑者』になった筈だ。2度と『受刑者』にするなと言ったろ? 聞いてなかったのか? いや、聞いてた筈だよな。俺はお前が俺の意見に頷いているのを見たぞ」                         「だから如何したっ」                                         「だから止めろと言っているんだっ」                                  「しかし、『受刑者』になった者は変えられないぞ?」                          「チッ」                                               僕は右腕を掴んでいる相田の手を振り解くと、後ろを向き、相田の頭に勢いよく棒を振り下ろした。ガンッ。と鈍い音が部屋中に響いた。                                        「痛ぇぇぇぇぇぇっ」                                         相田は頭を押さえて蹲った。                                      「残り30秒」マジか。                                        僕は振り向くと石井の頭に向かってもう一度、棒を振り上げた。                      「おい」と言うと、石井は笑った。「お前は俺の後頭部から殴るのか? それでも良いのか? 俺を痛みつける前に、俺は気絶してしまうぞ?」                                     「んっ?」                                              僕は右腕を振り上げたまま、静止した。                                 こいつ中々面白い事を言いやがる。                                   「じゃあ、何処からが良い?」                                     僕は逆に石井に聞いてやった。                                     「お前の頭からが良い」                                        と、石井が言った直後、突然僕の身体が動かなくなった。                         くっ、後ろから誰かにはがいじめにされた。                               「っ!」                                               石井が僕の頭を凄い勢いで右手で殴った。                                ゴンッ。                                               痛ぇ。女性でもパワーが有るな。                                    「死ね」                                               石井が言ったと同時に僕の身体に変化が起きた。ん? 何だ? 身体の内側から、外側に向かって飛び出していく様な感覚。ん? ぐわぁああああぁぁぁぁ。                               グチョ。                                               な……。                                               これが死刑?                                             認識したが遅かった。                                         1分が経過し、僕の身体は爆発していた。                                                                                                                                                             

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