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I am not Alice.  作者: 氷雨
1/5

プロローグ。

書き直しました。






茶色い土にまみれた道があった。

赤やオレンジの、暖色系の色のタイルがところどころ見え隠れするそれは、突如ぐにゃりと姿を歪ませる

それを合図に、周りに有った建物や植物、土、水、そして動物の遺体や骨などが

まるで目上の人に道を譲る人のように、緩やかに離れる

暫く揺れていた道はゆっくりと、まるで生きているかのように滑らかに動き出した



道はクネクネと曲がり、自らの体を融合し、そして思わぬ場所で分離し合う

分かたれた部分から再び現れた新たな道が創り出されたと思えば、音も立てずに消え去って行くその様子は

生き物が進化し、それに伴うように死んで往く姿そのものに思えた






ここは世界の分岐点。



有りとあらゆる世界に繋がる、唯一の存在であるこの道は

各地で現れるが、周期的にその存在を表すわけでもなく、決まった処に有り続ける訳でもない。

出現した順番も場所も繋がりはなく、気まぐれに、突如姿を見せる






神々が渡り歩くと囁かれるその道は、とある平凡な少女を誘い、歪んだ世界へと導いた

その少女こそが、神々が選び出した世界の救世主….………。




























の、姉であった。



















ぷろろーぐ。










「はぁ…。どこまで続いてるんだろう、この変な道。」



少女…、アルト・フォーリアは、一人虚しく歩いていた。



先程まで、愛しい妹とともに木陰でピクニックを楽しんでいたのだが、

その途中で大きなハゲタカにサンドウィッチを奪われ、

鬼気迫る思いでサンドウィッチ(妹が作った手料理)を取り戻そうとしていたのだ





が…。


地を走る人間(アルト)と、悠々と空を飛ぶ(ハゲタカ)とでは、その差は明らかで。

すぐにその忌々しい姿は見えなくなった。

それでも意地を張って歩き続け、果てに迷子になってしまった私を、なんとでも嗤うが良い

自分でも正直なんでこんな馬鹿な事したんだろうとか思っている。




さわ、さわ...。



...私の幻覚かもしれないが、

段々森の色彩が変わってきているような気がする

そっと目を細めて注意深く森を見つめる。


...うん、ちょっと違う。

でも振り返れば、元の道は今も優しさを伴ったままそこにある。







____..まぁ、いいか。





温かな風が祝福するように木々を揺らし、木漏れ日が優しく光を投げてくれる。

元々自然が好きで、1人で巨大な植物園を作れる程に植物愛好家なアルトは、目を細めてそれを見上げた

光を受けて輝く巨木達は、アルトを励ますかのように悠然として立っている










____このさきワンダーランド。現れざるものは立ち去れ。_____







ちらり、緑あふれる場所に似合わないものが視界に入った


黄色のマーカーでデカデカと文字が書かれた看板が、妙な一体感をもって森に存在している。



…。









スルーして美しい緑を鑑賞する。

あんなもの、誰が作ったんだろう…。


もしやこの森の精霊?

なんて馬鹿馬鹿しい事を考えながら、アルトは歩を進めた。

その背後で、不穏な空気が渦巻いていたなんて知らずに…。




























「アリスなんて要らない。この世界には…






__________…邪魔なだけ。」










安らぎは、時に暗転する。








文字少なくってすみません

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