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第二話 「誘拐」

久しぶりに投稿することが出来ました。

まあ割りとストックを貯められましたけど、これからも更新は遅いかもしれないです。


ではどうぞ


2/22 編集しました

 本屋の中へと入った二人は穂香がいないことに気付いた。店内はそれほど広くはないため見回せば大体全貌が分かる。だから大体誰がいるのかは見回せば分かるのだ。

 しかし二人が見回してみても周りには二人以外店員しかいなかった。店内を歩き回って探してみても一向に見つからない。ようやく穂香がいないことに気付いた二人は連絡をとるべく携帯を使って呼び出してみる。

 しかし呼出し音が続くばかりで一向に電話に出る気配はない。十回目の呼出し音が鳴り終わったところで電話を切る。

「鉄」

「ああ。分かっている。もうすでに試みている」

「急げよ、なんかいやな予感がする」

 大地は底知れぬ不安を感じていた。今までの状況から考えて穂香が一人でどこかに行くのは考えにくい。そこで大地はこれは誘拐なのではないかと考えた。

「繋がった。どうやら穂香は気絶しているようだ。場所は…………ここから北西だな。速さから考えて車で移動しているのだろう」

「そうか。どんな組織かは分かるか? 人数は?」

 大地の問いに鉄雄は首を横に振った。

「まあいい。とりあえず俺は穂香を追う」

「だがしかし今はまだ夕方だ。能力

ちから

を見られるのは控えろと院長から言われているのだぞ」

「大丈夫だ、路地裏に入ってから姿を消す。そこから瞬間移動で追えばいい」

「それならいいが、たとえ連れ去った相手とはいえ能力は見られるなよ」

 大地は分かっている、と答えると即座に走り出す。路地裏に入ると同時に体を透明化させていき、数秒で完全に姿を消した。ヒュン、と風が通り抜けるような音をたてて大地の気配が消えた。

 それを確認した鉄雄は自分たちの親代わりである院長に伝えるべく孤児院へと駆け出していった。





*****





 鉄雄が地上を走っている頃、大地は空中で目標を捕捉していた。それっぽい車を見つけては透視をして、それを繰り返して五度目ぐらいに見つけた。見つけた後は見逃さないように何度も瞬間移動

テレポート

しながら後を追う。そうして追い始めてから十分ほどして車は目的地に到着したのか動きを止めた。

 大地は気づかれないように気配を殺しながら、車の近くへと着地した。男たちは穂香を抱えて出てきて廃墟へとはいっていく。昔は立派な建物だったのであろうその建物は日本風のものではなく、ヨーロッパ風の洋館だった。

 洋館に入っていく男たちのあとをつけていくと一つの部屋へと到着した。その部屋は廃墟というには整いすぎていて、装飾もそのままだった。その部屋にあるベッドに穂香を下ろすと同時に一人の少女が現れた。

 男たちのリーダーのような男はその少女を見つけると、切羽詰まったような声で話しかける。

「なあ約束の女は連れてきてやった!だから早く金をくれよ!」

「その前に聞きたいのだけどそこにいる少年は誰?あなたたちの仲間?」

「っ!?」

「は?」

 大地は声にこそ出さなかったものの内心では焦っていた。姿を消し、気配を殺し、気付くはずのない自分の存在にその少女が気付いたのだ。

 これ以上は隠れていられないと考えた大地は一度能力を解き、姿を現す。その姿を見た男たちは驚きに目を見開き、すぐ後その顔を怒りに染めた。その怒りをすべてぶつけてくる。

「誰だ貴様は!なぜここにいる!!」

「霧島大地。そこにいる霧崎穂香の同居人だ。何でここにいるかって?あんたたちがそいつを誘拐するから追ってきたんじゃないか」

「誰にも気づかれていないはずなのに、第一貴様一人でどうやってここまで、町はずれの洋館までやってきたというのだ!!」

「それは企業秘密ということで。さて悪いけどそいつは返してもらう。大事な仲間だからな」

「ふざけるな!おまえひとりで俺たち三人を倒そうとでもいうのか!」

「そのつもりだけど?」

 大地が当然のように言い放つと、リーダーらしき存在は声をあげて笑った。右手を懐に持っていき銃を取り出した。それを見て仲間の男たちも銃を取り出してこちらに向けてきた。

 大地はその様子を見ても不敵な表情を崩さない。それを男たちは恐怖で動けないと判断したのか、忠告してきた。

「はやく帰らないと痛い目見るぞ」

「やれるものならやってみろ」

「いい度胸だ、殺してやろう」

 

一瞬の静寂。

 

 風で窓が揺れ音をたてたのを合図に静寂は終わった。三つの銃声が洋館に響く。しかし大地は銃弾を受けなかった。銃弾はただ立っていた大地をよけるように進み後ろの壁に撃ち込まれる。

 男たちはその様子に動揺した。銃は確かに敵を狙って撃ったはずなのにその敵をよけるように進んだのだ。男たちは敵を前にして動揺してしまった。それが命取りだったのはいうまだもないだろう。

「終わりだな」

「なっ!?」

 一瞬で目の前に現れた大地に男たちは驚愕し、とっさに銃を向けるが腹と後頭部にクリーンヒットをもらい意識を失った。

 それを三回繰り返し、一分と経たずに男たちを沈黙させた。男たちが気絶したのを確認すると大地は少女へと殺気を移す。さっきの話を聞く限りこいつらは実行しただけで依頼したのはこの少女らしい。少女が動いても即座に反応できるように警戒を最高レベルまで引き上げながら穂香を縛っていたロープをほどいた。

「おい起きろ、穂香」

「ん……、え? 何で大地がいるの?」

「話は後だ、立てるな?」

「え? うん」

穂香を立たせると少女から護るように自分が間に立つ。そして少女をにらみながら問う。

「お前は何者なんだ? 目的は?」

「……合格」

「は?」

 突然少女が口にした合格宣言に大地は目を丸くした。しかしすぐに気を取り戻し再度質問を行う。 

「合格って何のことだよ?」

「まずは自己紹介から。私は月島ノア。天使よ」

「……………え?」

 大地は再度目を丸くした。天使という突飛な発言に驚愕せざるを得なかった。そんな大地に構わずノアと名乗った少女は話を続ける。

「私の目的はあなたの実力を測ること。そして協力してもらうこと」

「おいちょっと待てよ。協力っていったい何のことだ?それに実力を測るって一体……」

 混乱している大地を余所に少女は構わずに話を進めていく。完全に少女のペースに巻き込まれた大地は話に着いていけず困惑している。


「だから大地、私に協力してほしい」

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