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第一章 世界樹の写し木 第十六話

 二階層を後にし、三階層へと踏み込む。道中ソラは一冊と一匹から非難の声を浴びながら進んで行くが、本人は何処吹く風といった様子で、帝都に戻った後に待つライラへの言い訳で頭がいっぱいだった。

 

 二階層での絶望感はどこへいったのか。いまいち緊張感に欠けた一行は、通路の終着点である大広間へたどり着くと、思わず感嘆の声を上げる。


「これだから探求課はやめられないんだよな。」


 ソラ達の目の前にある光景を一言で表すと、とてつもなく巨大な滝である。ただ通常の滝と異なる点は、上から下に落ちるのではなく、下から上へと、重力に反したように登っていく様子である。まるで吸い上げられるように登っていく水の中には、1m程度の大きさの緑の球体がいくつも存在し、淡い光を放ちながら上へと運ばれていく。 水の流れを追うように先を見上げると、上の方で細い水の流れがいくつも分岐しているのが確認できた。


「凄い光景ですね。私たちの階層にはこんな迫力ある場所はありませんでしたよ。」


「蟻の大群に追われた身としては迫力満点だったけど。それにしても圧巻だな。この緑の球体がアクセントになって綺麗だけど、何なんだろう」


「上のほうで分岐してるのを見ると、この水が葉脈で、緑が葉緑体を模してるんじゃないか? 水からもかなりの魔力を感じるし、これがダンジョン中に張り巡らされることで存在を維持してるんだと思うぞ」


 迫力に圧倒されながらもゴエティアがダンジョンの仕組みについて分析をする。


「ってことはこの流れに乗って行けば一気にダンジョンの中枢に近づけるんじゃないか?」


「いや、三階層は管理層として設計してるからあるだけで、他の階層だとフロア内には立ち入れないはずだ。あったとしても、長年二階層に住んでいたスカーでも見つけられないようなギミックが施されてるんだろうな。」


「楽はできないって訳ね。でもここは行き止まりだし、先に進むにはどうするんだ?」


「さっきも言ったように三階層自体が管理層だ。他の階層へ行くことはできずとも三階層内の探索はこの葉脈を使って行えるはず」


「ふーん」


 ソラは話しを聞きながら立ち上る葉脈に興味本位で指先で触れてみると、勢いよく全身が宙に浮き、水の流れに巻き込まれながら上空へと運ばれていった。


「うおおおおおおっ!?」


「ソラ殿!?」


 スカーを置き去りにして、あっと言う間に葉脈の流れに飲まれたソラは、右も左も分からず振り回されながら進んで行く。

 

 やがて吐きだされようにして葉脈の流れから解放されると、勢いよく床に打ち付けられた。


「いててっ。なんかこのダンジョン床に叩きつけられること多くないか?」


「お前の好みをダンジョンが反映してくれてるんだろ」


「そんな趣味ねえわ」


 起き上がったソラが顔を上げると、視界に収まりきらないほど巨大な球体が存在していた。球体右半分が青、左半分が赤と左右対称の色をしており、左から葉脈の水が流入し、右側から流出している。


「なんだこれ?」


「……心臓?」


 二人が頭を悩ませていると背後から声がかけられる。


「これはダンジョン核だよ」


 唐突な後ろからの声にソラは振り向く。


「ご親切にどうも。それで? おたくはどちら様?」


 振りむいた視線の先には深緑色のローブを身にまとった一人の女性が立っていた。作り物のような中世的な顔立ちに加えて、長い耳が特徴的である。


「世界樹の守り人さ。これで伝わるかな? 帝国魔導書院 序列 第5位 名無しのソラ君?」


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