母への説得
母はわたしが退職を考えていると知り驚いているようであった。数日前からころっと変わっているからである。
『母さん、話があるんだけど』息子の改まった様子に目を見開いて母は私の話を聞き入った。
ながく一方的に話したがそのあと母も反論し、詳細は延べないが結局母は納得しているようで、このことが意外であった。『反対しても退職するんでしょ?』との母のつぶやきに納得し『親なのでよくわかっている』と苦笑いした。
『お金の方も最近の物価高からしてマイナスは間違いないんだけどあとでプラスに転じる予定なら仕方ないね』との言葉に母は年を取り昔より丸くなっているようで嬉しかった。
今後は過去の職歴をループするような形になるが、元の職場へは帰らず別の福祉的就労や配慮された一般就労へと向かうことになる。
長い休息をとることが今は必要であり、時間つぶしもその都度考えるようにしている。家の仕事は庭などの手入れ(くさぬき)については天気に応じて対応し母の各種送り迎えなども対応可能である。
大事なことは別に退職後の各種手続きであり公共・公的機関へと足を運ぶ用事もあり、このことで最初の1週間は時間を取られることになる。
ようやく母に納得してもらえたがこれから続く長い休養期間について、思いあぐねているところであるが親子双方が中高年なので時間が過ぎるのが早いことが救いである。