第4話 スペシャルとショットガン
青白い光につつまれる。
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光が明ける。
「ちぃっ!! この数はさすがにきびしい」
敵に背を見せながら逃げていた男は急に振り返りびたっと停止し、手のひらを敵へと向ける。
「私のスペシャルだ!! いい具合に削れてくれよ」
手のひらの前の空間から球状の巨大なエネルギーが放たれる。
「ギイイイイ」
エネルギー塊は敵陣を飲み込み消し去った。
「まだ来るか……。まったく休めないな」
「ええい! ネーサ! そろそろ起きろ!」
「しゃちょーいたーーたすけるぞーー」
突然青年らしき声が響き近づいてくる。
「なに……!?」
「……ショットガン、やってみっか」
一握り程の大きさの球状のエネルギー体が目の前に現れる。
「これがショットガン? 想像してたのとちがーう!」
飛び迫りくる蝙蝠のような姿形の敵たち。
「こいつらはネガか、球なら投げるしかないでしょ!! イッちゃえよ!!」
ユキはそのエネルギー体を右手でネガたちに向けて投げ放った。
投げ放たれたエネルギー体。
突如、エネルギー体は無数の粒に分かれた。
「ギイイイイ」
放たれた粒の弾丸は蝙蝠のネガたちを貫いた。ネガたちは断末魔を上げゲームの演出のように消え去った。
「そういうことかー、ショットガン」
「クセあんなー。でもオレは見捨てないぞ!」
男はただただ青年を見つめる。
「キミは一体……?」
デンユメをお読みいただきありがとうございます。
ユキの初バトルシーンをやっと表に出せました。
色々と謎ばかりでもやもや?イライラ?するかと思いますので、このあとすぐ投稿する第5話とつづけてごらんください。では。