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11.聖女の力

 前回のあらすじ:やっちゃったよマリーさん


「「本当に申し訳ありませんでしたっ!!!」」


 現在、俺とエノール女官長と馬鹿(マリー)は聖女様に(ひざまず)く、最上級の謝罪をしている。

 正確には馬鹿(マリー)の後頭部を俺とエノール女官長で鷲掴みにして床に叩きつけている状態である。

 聖女様の両後方でも二名の護衛騎士が跪いている。

 彼らもまた、馬鹿(マリー)がここ迄馬鹿な事をすると予測できなかったと云う事もあったが、それ以上に馬鹿(マリー)が俺の妹という事もあり警戒を緩めていたという事だろうな。

 改めて護衛方法や騎士一人一人の意識改善を行わなければ。

 

 さて、本来この謝罪方法に関しては謝罪される側に許されて初めて顔を上げて、同じような事が起きない様に如何するか等の話を切り出すが通例なのだが、今代の聖女様はお言葉を発する事が出来ないのだ。

 マナー違反は重々承知しているが、これではどうしようもない為こちらからお伺いを立てる形で話させて頂こうと思い顔を上げた。

 

 先程迄椅子に御掛けになっていた聖女様が、マリーの方に歩いていらしていた。


 聖女様は徐にマリーの頭に両手を近付けてきた。

 俺とエノール女官長は静かにマリーから手を離していた、エノール女官長も恐らく無意識に離したのだろう。

 一瞬、聖女様がマリーを御叱りになるのかと思ったが、聖女様の纏っていた空気は怒りでも悲しみでも無いとそう感じた。

 

 聖女様がマリーの頭を手で上げさせ、その顔を触れている。

 まるで手で触れてその形を確かめる様に、けれども粗雑にではなく宝物でも触るかのように、満遍なく、丁寧に。

 その際、マリーの頭を床に叩き付けた時に出来た額の傷へ聖女様の手が触れた。

 たったそれだけだった、触れた瞬間にそこに最初から傷など無かったかのように消えていた。


 聖女様はマリーから両手を離した。

 その後に聖女様は御顔を上げゆっくりと周囲を見回した後、窓の方に向かった。

 そうして、只々外の景色を見ておられた。


 護衛騎士の二人は驚愕していた。

 そして小声で


「すごい・・・!傷が一瞬で・・・!」

 

「あれも聖女様の御力なのか・・・!?」


 そんな事を言っていた。


 俺とエノール女官長も驚愕していた、何故なら。

  

 今までの聖女様はこの様な≪傷を癒す≫御力をお持ちになっていた等という記録が無かったからだ。


 『聖女様の御力とは魔力溜りの≪魔力を消す≫事によって、大地を浄化する』


 どの文献にも聖女様の御力は魔力を消して大地を浄化するとしか書かれていなかったのである。

 このような・・・、まるで御伽噺に出て来る魔法や奇跡のような力の存在は書かれていなかった。

 

 一体全体どういうことなのか、魔獣の出現、聖女様の御姿、そして聖女様の前例の無い御力・・・。

 この世界に何が起ころうとしているのだ・・・。

 本日も読んで頂きありがとうございます。

 さぁ、聖女様の御力が現れちゃいましたね。

 どうなるんでしょうかね?

 はたして作者の源五郎はこの物語の着地点を決めてあるのでしょうか?

 

 次回・・・未定!

 次もよろしくお願いしますっ!

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