アイドルというより最早アーティスト
鑑賞的なMV
※HUNTER×HUNTERのネタバレが少しあります。未読の方は注意してください。
どもどもみなさんお久しぶりです。初めての人ははじめまして。紬ですよ〜
さて、今回はふと思ったことをつらつら話していきますね。
最近とあるアイドルグループにはまっておりましたが、彼らの過去の楽曲を漁っていて思ったことがあります。
なんというか、今の彼らにはもう生み出せない青年期の繊細かつ大胆な雰囲気や姿とか、そこから想像できてしまう葛藤や苦悩とか喜び、悲しみ。私はそういうものに固執してしまう性質なんだなーと。ふと思ったんです。
今のパーフェクトアイドルとして観衆の前に立つ彼らのことが大好きです。まだ好きになって少ししか経っていませんが、それでもすごく魅力的だと思います。完璧を目指す志向や、パフォーマンスから垣間見える人間性、楽曲から読み取れる彼らの変遷、成功までの険しい道のり。デビューして楽しい時間もあったでしょうが、不安でしょうがない期間もあったでしょう。想像でしてしまうからこそ、それらすべてを愛しく思いますし、共感もします。
ですが、これが私の良くないところで、その過去のことを「失われてしまった」と考えてしまいます。
今ではもう残されたいくばくかの映像からしか垣間見えない彼らの過去。それぞれの色を持ち美しく花開く前の、まだただの個人であり、個人ですらなかったかもしれない、アーティストではなかった頃の彼ら。今ではもう見ることのできないその姿を考えてしまうと、悲しくなるのです。
経験上、私はその人物の戻れない過去や葛藤に固執してしまう性格なので、成長系の物語は途中で無性に泣きたくなってしまいます。その成長がたとえいいものであったとしても、過去には戻れないっていう事実を深く実感して悲しくなるのです。別作品の話になりますが、HUNTER×HUNTERでも彼らが別々の道を歩むと決心した時にはショックでしたし、今でもその部分にはあまり触れないように自分自身気をつけております。
元来、私は失うという行為が嫌いでした。嫌い、というよりは恐怖という表現が正しいでしょうか。
「永遠なものはない」と知っているからこそ、永遠を信じたくなります。だから永遠の友情を示してくれるアイドルグループの楽曲には泣きたくなります。
「ああ、彼らなら本当に永遠の友情を見せてくれるのではないか」
そう期待してしまうのです。
ですが、私の懐疑的な一面がそれを否定します。いやいや、永遠の友情なんてないし、ずっと一緒にいるなんてあり得ないよ。人間なんていつかは別々になって、それぞれ成長していくんだからって。そう思ってしまうのです。
よく楽曲で、人間は別々の道を歩んでいく、みたいな曲がありますが、それは正しいと思います。それぞれの道で成長していく姿は美しいと思います。けれども、私はそれが悲しくて悲しくて仕方がないのです。
どう表現したらいいのかわかりませんが、関係性が変わって、誰かが別れてしまうこと。それが怖いのです。
恋愛だったらすんなり理解できます。だって、恋愛ていうのはお互いのメリットとデメリットが一致している状態でないと成立しないから。
けれども、なぜか友情には未だに夢を見てしまうのです。お互いが一番ではないからこそ、ずっと続く。そう思ってしまうのです。願ってしまいます。
けれども、永遠なんてないんです。
永遠を示すかのように、仲良くキラキラした姿をMVに納める彼らのことが大好きで大嫌いです。輝きを放つ一瞬を、綺麗に丁寧にMVに閉じ込めた彼らが憎くて大好きです。
願わくば、その輝きが形を変えてしまっても、永遠に続いて欲しいと思っています。
感傷的な(気持ちにさせる)MV