表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

酒は飲んでも飲まれるなぁ!!

令和2年、喪中故に年の挨拶は出来ませんが今年もよろしくお願いします(*・ω・)*_ _))ペコリン



ー天界のとある居酒屋ー



ここは天界にある居酒屋、私は戦乙女(ヴァルキリー)隊時代の仲間達に呑みに行かないかと誘われ、そしてここが天界であるにも関わらず私は地獄を見た。


きっかけは仲間の1人が連れて来た今の戦乙女隊の隊長を務めるという若い天使。

私も書類上ではあるがその天使の事は知っていた。

百を超える戦を勝ち抜き過去私が用意した訓練プログラム(上級悪魔千体連続討伐)でも生き残る事が出来た優秀な天使だ。


ただそんな優秀な天使でも先輩に当たる私達に囲まれた状況では首だけにされた下級悪魔の様に震えるしか出来ないようだ。

先輩の機嫌をとり無茶ぶりに答える、可哀想だとは思うけど我慢してね。


まぁこのメンバーで1番立場上なの私なんだけど。


仲間達に弄られ酒を飲まされる天使の子、一応一気飲みとか身体に悪いのは私が辞めさせてるけど顔を真っ赤にさせてフラフラとしだしている。

もうそろそろ限界かなと思った所で


「そう言えば最近の天使は休みの日とか何してるの?」


と誰かが聞き、天使の子はフラフラになりながらも


「彼氏とお家でイチャイチャしてますー!えへへー♪」


と幸せそうな笑顔で答え、それを聞いた私はピシリッと音を立てて固まった。

数秒後、復活した私はなるべく平静を装いながら


「あ……あなた、か、彼氏が……い、いるの……ね」


と聞いてみれば


「はい!」


と天使の子は元気よく答え。更に誰も聞いてないのに次々に惚気話を連発し私の精神をゴリゴリと金ヤスリで削り、ついには夜の営みの内容まで語りだした。

もうやめて!?彼氏いない=年齢()のライフはゼロよ!?



そして話が終わる頃、私は力尽きた戦士の様に真っ白になっていた。ぐっはぁ…!





ー二次会の居酒屋ー



「わ……わたしらって、か…かかか…かれしのひとりくらい……、うわぁーん!」


天使の子は1件目で酔い潰されてしまったのでその子を読んだメンバーが送り届けると言い別れた。

その後残ったメンバーで二次会へ移り、そしてそこで私はお酒を3杯も飲んだ。

やけ酒は身体に悪いけど今くらいは許して欲しい……。彼氏が欲しい……!



「えー、でも確かアテナ隊長最近またお見合いしたって聞きましたよ〜?しかもかなりの優良物件!うらやましい〜!」


……お見合い……あぁ…お見合いね……ふふふふふ………



「………逃げられたわよ……」


「……え?あ、ちょ、ま、隊長ストーップ!?」


私はふらふらと立ち上がり傷心の心に豆板醤を塗り込んできたアムルタート近づき


「私が相手だって知った瞬間逃げられたわよー!!」


「ぐげぶろぁ!?」


渾身の右ストレートを叩き込んだ。




ーーーーーーーーーー



私は叩きのめしたアムルタートを椅子にして更に2杯も飲んだ。

飲み過ぎかもしれないけどやけ酒じゃおらー!

お見合いも失敗する私にはどうせ彼氏なんて出来にゃいんだよー!!(泣)


「ねぇアテナ、最近面白い噂を聞いたのだけど聞きたい?きっとアテナも興味が湧くと思うのだけど」


テーブルに突っ伏し不貞腐れてるとペーメーが私の頭を撫でながら話しかけて来た。

噂ってなに…?


「……うわしゃぁ?」


「そうよ。最近若い子達の間で『勇活』というのが流行っているらしいのよ」


「ゆーかちゅ……?」


「ゆーかちゅってwwwっあだー!?」


お酒でふわふわになって滑舌が悪いのを笑ったアムルタートのお尻をスパーン!と叩いて黙らせてからペーメーに続きを話すよう視線を送れば「アムルタートも懲りないわねぇ」と呟いてから続きを話し出した。


「『勇活』っていうのはね『勇者と婚活』の略称らしいのよ。なんでも「彼氏・彼女が出来ないなら自分で育てれば良いじゃない!」って、しかも自分好みに調きょ……じゃ無くて教育が出来るからハズレも少ないらしいし、アテナもやってみたらどうかしら?」



勇活………勇活かぁ……、でもそれって大丈夫なの…?こう、人道的なあれこれとか……、っていうか彼氏を調きょ……育てるってそれなんて育成ゲー厶…?



「今なら結構いい子揃ってるわよ?」


ペーメーが取り出した数枚の写真、私はその中の一つに目が止まった。


「へぇ、アテナはこういう子が好みなのねー」


髪は紫色で首の中程まであって顔は目が少し冷たい雰囲気があるけどそれも含めて1つの作品であるかの様な端正な顔立ち、身長は高いけど少し線が細く見え細マッチョなのではと予想。

まぁ端的に言って顔も身体も好みだ。

この子を私好みに………


「あ、この子あと10分位で死にそうよ?早くしないと死んじゃうわよアテナ」


「!?行ってくりゅぅ!!」


酒の勢いもあり、ペーメーの爆弾発言に反射で答えた私は最速で我が彼氏(調教予定)の下へ転移した。


本来高位の女神が下界に下りる前には申請とかいろいろとしなければならないというのに……。



そしてその後いろいろあって、私は禁酒を誓った。

酒は飲んでも飲まれるなぁ!!


登場神物紹介


アテナ

知恵・芸術・技術・学問・戦争などを司る処女神。

父:ゼウス 母:メーティス


アムルタート

「不死」の意

アムシャ・スプンタ(陪神、七大天使)の七番目

植物の守護神


ペーメー

「うわさ」の女神

ローマのファーマにあたる

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ