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終末の飛来  作者:
第一章:胎動編
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少女の正体

「いきなり地球の未来って言われてもな.....」


「唐突なのは自覚してますし、戸惑うのも理解はできますが、あまり時間がありません。」


「..........」


「信用出来ませんか?」


 それはそうだろう。

 しかし、今日経験した事は全てが非現実そのものだった。


「信用するしないというか、話についていけないっていうのが本音かな。だけど、事実なんだろ?今日起きた事は。」


「...意外と素直に信じてくれるんですね。

 事実で間違いありません。貴方に関しては、記憶の操作は出来ないんです。」


「出来ない?俺にだけ?なんで?」


「貴方は他の人とは違って、ちょっと、いや、かなり特殊な存在なんです。」


 生まれてから俺は自分の事を特殊だなんて思った事はない。そりゃ、ちょっと他の人とは違うところはあるかもしれないが、むしろ違うところが無い方がおかしいだろう。


「どう特殊なんだ?それを証明する事は出来るのか?」


「証拠になるかどうかはわかりませんが、

 あなたには知る権利があります。

 そして真実を知った上で、私達に協力して欲しいのです。」


 私達?他にも誰かいるのか?


「今からあなたに私達の事、そして世界の真実をご説明します。」


 明日香は淡々と、だけどどこか意を決したような表情をしていた。


「まず〔私が何者か〕という問いに対してですが.....」


 そう。そこが一番気になっていたところだ。

 あの声や、気を失う前に見たあの姿は天使だった。ただ、そんなものが実在して目の前に現れるとも思えない。


「私は、あなた方で言う所の〔天使〕と呼ばれる存在です。」


「ハァ?」


 思わず素っ頓狂な声が出た。

 そのままだった。そのまま過ぎて逆に驚いた。


 俺が驚きを隠せないでいると、


「これが証拠です。」


 明日香はそう言いながら、大きな翼を広げた。


 それは、よく昔の絵画などに描かれているような神々しい翼。穢れなど一切感じさせないそれは、一目見ただけで本物と確信させるものだった。そして気を失う前に見た天使が持っていた翼と同じだった。


「私はフィーネ、天使族の一員であり、神の使いです。」


 あまりの光景に絶句している俺に対し、

 目の前の天使は丁寧に挨拶をしてきた。




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