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1章の1-7

 まるでゲームの時のように今のリュウイチの体になっているエギルの体が技を繰り出したのだった。

「おおっ?」

 先ほど試したときと違って以前の自分が扱うようにエギルの体は動いてくれた。ダッシュ。バックステップ。ジャンプ。移動系の動きも頭の中のレバーを操作すればなんなく動いてくれる。キャラクターを自由に動かせることに格闘ゲーマーの一部は喜びを感じるもので、リュウイチもその例にもれなかった。

「すげぇ……、すげぇ!」

 語彙力の感じられない感嘆の声をリュウイチは上げた。それを見ていたトスインがやや得意げになって言う。

「この感覚を覚えてもらえれば大丈夫でしょう。すぐ近くに街がありますので常に頭の中にそのコンパネをイメージして咄嗟の時に対応できるようにしておいてください」

「咄嗟の時、ってなんだよ?」

 そのリュウイチの問いにトスインは答える代わりに

「まぁ、ひとまず街まで出れば理由は分かりますよ」

 とだけ答えたのだった。


(やれやれ。ようやく合流できたか彼は。それにしても彼がこちらに転生してきてからあの体を上手く使いこなせるか一抹の不安はあったけど、アレなら問題なさそうだね)


 どこからともなくそう呟く声がしたが、それはリュウイチの耳には決して届かない。そしてリュウイチはトスインと共に森を抜けた先にあった街、BMWOではいわゆる「始まりの街」として知られているタストンの街の入口に立つのであった。


今回で1章終了になります。またちまちま更新していこうかと思います。

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