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4.模擬戦
「おい、来栖。お前と俺で模擬戦しねぇ?」
博多である。恐らく俺をいためつけるつもりだろう。魔術であちらの訓練を見ていたが確かに相当上達していた。この国中を探しても勝てない剣士はいないぐらいに。初日の練習を見ていた椎名は思う所があったのか反論してくれる。
「ちょっと博多!剣術の加護貰ってるんだから勝てるわけないでしょ!考えなさいよ!それなら私が相手になるわ!」
椎名、それはやめといた方がいい。
「へぇ?なら負けた方が言うこときくなんてどう?」
ほらな
「な、なによそれ…」
「負けるのがこわいんだ?w」
「なっ…そこまでいうな「待った、俺がやる」ちょ、来栖くん?!」
「かっこつけんなよ運任せ野郎が」
「まあまあしてみなきゃわかんねぇだろ」
どうやら魔王としてはじめて力を使う時が来たようだ。