みどり
【発句】
夏草や
山はみどりの
木漏れ日に
高館の境
風はそよぎぬ
(なななん)
風伝う
山肌を這う
山葡萄
瑞々しきあお
紫遠し
(遥彼方)
みどり児が
縁側まどろむ
月涼し
(片平 久)
風鈴の音と
さわめく葉擦れ
(みわかず)
銅鐘の
古きみどりに
想いはせ
(なななん)
しじまの中に
揺蕩うからだ
(みかわず)
しじまかと
思うなかれや
青き嶺
(遥彼方)
去年の枝折に
空蝉実る
(片平 久)
空蝉や
君はいずこぞ
あいの風
思い出乗せて
ふわり飛び去る
(悠蓉)
かけ出して
あの人と飛ぶ
ひこう雲
(なななん)
ふたつに沿う線
やがて混じって
溶け込んで
夜の夢越えて
また会えて
(みかわず)
弾んで笑んで
君と繋いで
(遥彼方)
はぜるまで
選り取り見取りか
鳳仙花
(片平 久)
恋焦がれては
指を触れぬと
ため息を
枝から笑うは
青鵐
(みかわず)
葉陰の先に
爪 待ち受ける
(なななん)
飛びつくな
おもちゃじゃないのよ
釣り忍
(片平 久)
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○"
ฅ^・ω・^ฅノ"ミャーンミョーン
葉は揺りすれて
風心地よき
公園の
木陰の下で
一休み
(悠蓉)
頬に不意打ち
ラムネと君と
(遥彼方)
白南風に
吹かれ高鳴る
胸のうち
(みかわず)
こころころころ
芝生にねころぶ
しのぶれど
歌碑の翠を
眺めてや
(なななん)
隣に並ぶ
君との奇跡
(みかわず)
見上げれば
月を突くは
風見鶏
(片平 久)
宵も明かりも
悠久のそれ
(みかわず)
盆踊り
囃し太鼓の
煌めくは
汗と熱気と
提灯明かり
(みかわず)
雲隠れ
遠く聞ゆる
ふえの音に
(なななん)
誘われ雉子の
赤が近づく
(片平 久)
いまはまだ
水面に映る
影 みどり
(なななん)
【挙句】
大人になっても
一緒にいようね