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はる

(発句)

夜桜の

酒杯に花弁を

浮かべつつ


遠き日の想いに

刹那の別れを告げる

(デリリウム・トレメンス)


淡く散る

白き姿も

見納めに

(悠蓉)


新しき風

駆け抜ける春

(なななん)


風受けて

走るこの身は

春一番

(ぷちミント)


青空映える

髪を流して


春の野に

やさしくそそぐ

日の光

(悠蓉)


降り積もりゆく

はねに 菜花に

(小鳩子鈴)


雪解けて

ふくりと育つ

ふきのとう


見渡す野には

命いっぱい

(悠蓉)


はるうらら

優しきうね

ふれながら

(なななん)


育つ未来を

思い微笑む

(ぷちミント)


まなびやで

棚に新たな

名札貼る

(片平 久)


これから来たる

若人たちよ

(悠蓉)


大宰府や

革張る鎧の

防人さきもり


妹を想いて

桜まじ吹く

(片平 久)


今はもう

会えぬものと

知りつつも

(悠蓉)


おもかげ探し

眺む花筏はないかだ

(小鳩子鈴)


吉野にて

流す言の葉

帆を立てて

(なななん)


競う廻船かいせん

西へ東へ


大荷物

いざ出発と

積み込んで

(悠蓉)


新たな地にて

新しき出会い

(山之上 舞花)


新年度

逢いて別れて

別れては


惹かれ引かれて

後ろ髪だけ

(なななん)


皆がいて

共に遊んだ

故郷に

(悠蓉)


山にふく風

川春時雨


濡れて行く

傘は要らじと

春宵に

(片平 久)


花の香りを

微かに感じ

(悠蓉)


みえぬ糸

縁側に寄りて

たぐりよせ

(なななん)


再会の時を

はな見て紛らす

(山之上 舞花)


祈り告ぐ

花咲く年の

九段坂


散るよはらはら

君への思い

(悠蓉)


その心

吹かぬ間もなく

徒桜

(片平 久)


飛花に舞う身の

浮世忘れじ

(小鳩子鈴)


夜の開けて

浮き流れゆく

花の川


(挙句)

重なる杯に

名残るひとひら

(なななん)


番外

次の肴は

空の団子か

(ぷちミント)

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