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(発句)

茶を沸かし

百代の過客

迎え往く


(ひな)(いおり)ぞ   

(こけ)の屋根かな 

(片平久)


鹿威(ししおど)

枯ることもなし

山泉(やまいずみ)


変わらぬ景色

懐かしい時

(菜須よつ葉)


色褪せて

かすれる君の

写し絵に

(片平久)


時過ぎ行けど

変わらぬ愛を

(peco)


君が腕

か細きそれも

夢のあと


古き枝にも

()ゆるもみじ葉

(片平久)


風荒れる

高き空見て

夏想い

(peco)


雲と流れて

一人佇む

(悠蓉)


泡沫(うたかた)

結びて消ゆる

儚さは


波と消えつも

いわお穿うが

(片平久)


北斎の

波重ねてや

真を問う

(なななん)


波向こうには

ニライカナイが

(燈耶)


冒険の

気配に夢見

港立つ

(peco)


置き去る人の

温もり恋し

(片平久)


から枕

(ねや)に留まり

涙濡れ

(なななん)


枕かき抱き

夜長を越ゆる


夜汽車にて

満天の星

眺めてや

(なななん)


微かに届く

汽笛の響き

(悠蓉)


白樺の

木々より見ゆる

菜畑の


青丹あおにの屋根には

時鳥ほととぎす鳴く

(片平久)


細面

静かに憂う

留袖を

(peco)


乱れ染めたり

褥を共にす


夜明ける

君と咲くは

朝顔の

(悠蓉)


朝露に濡れ

煌めく華よ

(なななん)


たね落ちて

また萌えいずるか

恋の花

(片平久)


芽吹く時には

あと人とまた

(なななん)


種撒かれ

実る先には

花吹雪

(peco)


つぼみ膨らむ

時が恋しい

(菜須よつ葉)


淡墨の

紅美しき

樹木の下

(なななん)


懐かしい君と

恋の花咲く

(菜須よつ葉)


いにしゑ

墨絵に踊る

公達きんだち

(片平久)


静謐の美を

二人眺める

(なななん)


囲炉裏端いろりばた

共に眺めし

炭 はぜて

(片平久)


(挙句)

干し芋あぶる

待ちわびし時

(なななん)


番外


揺れる黄色を

手折る細腕

(なななん)


一瞬を

切り取らんとす

絵師の筆

(なななん)


蚊帳の中

しのぶ声色

乱れしも

(なななん)


小さき手には

新緑の葉を

(なななん)


過ぎゆきて

手に手を取るは

白無垢の

(なななん)


時を忘れて

見つめる墨絵

(菜須よつ葉)

なななん君、君何かに取り憑かれているよ。お祓いにでも行きたまえ

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