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第67話 倒す

今回は、調子が良くすぐに投稿することができました‼

それは、突然だった。


「な、なんだ?」


瀬川は、目の前の出来事が信じられなかった。


浅野を、見晴らしが良い丘の中腹に下ろしシエラの元に行こうとした時だった。


突然、暗くなっと空を見上げたら巨大な生物が砦を襲ったのだ。


「く、鯨ッス!凶悪な空飛ぶ鯨ッスよ!!」


湯川が、助手席で騒ぎだした。


「ウルセー!解ってる!」


瀬川は、鯨を観察した。

鯨が、何か砦の向こうで吸っているが眼鏡で確認する気がわかない。

何を吸ってるか、予想は着くからだ。


(・・・多分、あれは゛竜゛だな)


頭の中で、グランドラゴンの姿が浮かぶ。

目の前のあれは、まさに同列の化け物だと確信した。


(浅野に、゛あれ゛を持たせて正解だったな)

「湯川、ガナーハッチを開けて着け。LAMをすぐに撃てるようにな」

「マジッスか!行くんスッか?」

「ここまで、来て引き返せるか!それに、対人より、化け物退治の方がマシだろ?」


湯川は渋々、準備をした。

ぶつぶつ、文句を言っているが無視した。


(シエラ!大丈夫なのか?)


あの大軍を相手に、シエラは戦っているのが心配だった。

姿が確認できない今、祈るしかない。

一体、何を考えて真っ向から勝負を挑んだのか。


(・・・作戦が、有るのか?)


大抵、無謀な事をやるシエラだが何かしら狙って行動する癖がある。


(どうせ、自己犠牲だからな)


渇いた笑いしかでない。

その時だった。


「おわあ!?」


車体が、少し浮いた感じがした。


「せ、瀬川士長!?」


湯川が、必死にハッチを掴んでいた。


林を抜けると、理由が解った。


そこには、半壊した砦の上から鯨が此方を向き吸い込んでいるのだ。


「だ、ダメッス!こ、これ以上は近づいたら!」


湯川は、歯を食い縛り大声で引き返す様に言った。


瀬川は、シエラの姿を探した。

せめて、彼女だけでも救いたい。


「人が、吸い込まれてるッス!」

「げ!?」


人間が、鯨に吸い込まれるその中に見つけてしまった。


「湯川!!LAM、撃て!」

「え?ええええ!?」


アクセルを全開に、踏んだ。


「無理、ムリ、ムリ、ムリ、ムリ!!」


湯川が、半泣き状態で叫んだ。


「大丈夫だ!車上射撃でも、当たる筈だ!」


通常は、走行して揺れている中で対戦車を撃っても外れる。

だが、瀬川は当たる確信が有った。


「うっ、ううう」


湯川が、発射機を構え照準眼鏡を覗き込んだ。


車体が、揺れ体が浮きそうになる。

本来なら、両足をしっかり固定し肘を委託しなくては当たる確率が低くなる。


だが、そんな余裕が無い中で湯川はろくに狙わず引き金を引いてしまった。


(ああ、ダメだ外れたな。こりゃ)


湯川は、諦めた。

最早、ヤケクソの心境だった。


(いや!大丈夫だ、命中する!)


瀬川は、更に速度を上げシエラを追い掛ける。


弾頭は、大きく右側のコースに外れて飛んで行く。

だが、鯨に近づくつれ少しずつ左に寄り始めた。


「え?何で?」

「良し!やっぱりな!」


通常、弾は発射され的に当たる過程で風に影響される。

隊員は、その影響を考えクリックを変えて射撃する。


今回、対戦火器だがLAVですら吸い込まれそうな勢いで鯨が頑張っているのだ。

多少、いい加減に撃っても当たる確率は高い筈だった。


「湯川、しっかり掴まってろ!」


瀬川は、ハンドルを切りながら叫んだ。


その時、前方で爆発音が聞こえたと思うと風が急に止まった。

弾頭が、鯨の顎に命中し轟音と共に砦の後ろに転げ落ちた。


同時に、吸い込まれていた人々が地面に落ちて行く。


「おお!やったッス!うお!」


湯川が、感嘆の声を上げたが急ブレーキをかけ瀬川は外に出た。


「どうしたんスッか?」


湯川の問い掛けに答えず、瀬川は小銃を右手に掴みシエラの姿を探した。


(どこだ?何処だよ!シエラ!)


もしかしたら、間に合わなかった。


「瀬川士長、何してんスッか?」

「・・・居た!?」

「え?誰が?あっ、瀬川士長!」


瀬川は、走り出した。

目の前に、横たわるシエラの元に急ぐ。

動かない、最悪の想像をしてしまう。


「シエラーー!」


瀬川は、駆け寄りシエラの上体を抱えた。

所々、傷を負っているが呼吸はしっかりしている。


このまま、目を開けてくれないのではと思ったが頭を振りその考えを消した。

そして、強く抱き締めた。


(頼む!目を開けてくれ!)


強く願った、できるなら自分の命を削って助けられるなら喜んでやろう。


「やっと、やっと、リアルで会えたんだぞ?ここで、終わりとか言うなよ!」


呟く様に、瀬川は願った時だった。


『うっ、うう』


耳元で、聞き慣れた声が聞こえた。


『だ・・・れ?』


シエラは、抱き締めた龍巳を見た。


『・・・嘘・・・!?た、タツ・・・ミ』


瀬川は、シエラを見ながら笑顔で口を開いた。


「やっと、会えたな。シエラ、会いたかった」


シエラは、眼に涙を浮かべ瀬川を抱き締めた。


『た、タツミ・・・ほんとにタツミだよね!タツミなんだよね?』


二人は、お互いの存在を確かめ有った。


「あの~、知り合いスッか?」


いつの間にか、湯川が近くに立ち質問した。


「お、おう。そのー、なんだ俺の彼女だ」

「はぁ?」


湯川が、頭を傾げるのは無理は無い。

シエラを紹介するのは、難しいのだ。


『シエラ!離れなさい!下郎共!』

「お!赤毛美人!」


レイナが、走って瀬川達にレイピアを向けて威嚇した。


『その娘から、すぐに手を引きなさい!でないと、酷い目に合いますわよ?』


二人は、レイナの脅し文句の意味がよくわからないので半笑いで応えた。


『・・・そう。よく解りましたわ』

「ヌワァ!?」


バカにされていると取ったレイナは、半目になり素早い動きで剣先を湯川の喉に突き立てた。


「湯川!!」

「せ、瀬川士長~。助けて下さい」

「ワアー!タンマ、タンマ!」


瀬川は、慌てて言った。

此方の言葉で、説明すれば良いがテンパった時になかなか思い出せない。


『レイナ、待って!誤解してるよ!』

『誤解ですって?こんな、緑色の怪しさを強調してるような連中をどう誤解すると言いますの?』


何を言ってるのか、解らず黙って見守る。


『タツミも、何か言ってよ!でないと、仲間がレイナに殺されるよ!』

「ん?な、何だ?何を言ってるんだ?」

『え?何?タツミ?』


お互い、言ってる言葉が理解していなかった。


『タツミ、もしかして言葉が?』

「あ、いや、『少シ、ダケ解る』


だから、ゆっくり喋る様に頼んだ。


『いい?ボクの、仲間が、タツミ達を、誤解してるんだ』


解りやすく、シエラは説明した。


「マジか?湯川!!その娘、勘違いしてるぞ!」

「ええ?だ、大丈夫ッスよ~自分ら怪しく無いッス」


必死に、愛想笑いしながら説得を試みた。


(湯川、引きつてるぞ?)


しかも、日本語で語りかけている辺りで間違っている。


『・・・なんだか、バカらしくなって来ましたわ』


レイナは、三人のやりとりに呆れてレイピアを納めた。


「た、助かった~」


湯川が、安心しながら座った。


『それは、そうとラーウィ・ドラゴンはどうしましたの?飛んで行きましたの?』


一息付いたのも、束の間だった。


『あっ、それは・・・』


シエラも、どうなったのか正直解らない。

ただ、瀬川達が何かしたのかは理解できるが天災である竜をたった二人(三人)でどうにかできるか疑問だった。


が、一気に内臓を捕まれた様な感覚が襲う。


「「『『!?」」』』


四人は、一斉にその方向を向いた。

それは、怒り狂った雄叫びだった。


風竜 ラーウィ・ドラゴンは口から血を吐きながら再び砦の上から見下ろしている。


何者かが、自分を攻撃した。

経験したことが無い衝撃により、傷を着けたのだ。

空の覇者であるプライドが、それを赦さなかった。


再び、ラーウィ・ドラゴンは雄叫びを上げ自分を攻撃した者に告げる。


よくも、地べたに叩きつけたな

貴様の攻撃で、我を殺すには至らなかったぞ

我は、健在である

次は、我の番である

虫けらどもめ、代償を償うがいい


大きな翼を広げ、巨体を空へと浮かせた。


瀬川達は、その光景を信じられない顔で見ていた。


「マジか!?あんな図体で、飛んでるぞ!」

『ヤバイ!ブレスを吐く気だ!』

「帰るんスッかね?」

「いや、シエラとこの娘の様子だとそんな気は無さそうだな」


そんな、呑気な事を言ってるとレイナが睨んだ。


『何をしてますの!?早く、逃げますわよ!』

「え?・・・・おわあ!」


ラーウィ・ドラゴンが、上空からブレスを吐くと大地が削られた。

風の塊が、全てを無にした。


瀬川は、その影響で倒れそうになった。


「な、な、な、何なんスッか!!あれ!」


湯川が、パニックになり叫んだ。


「落ち着け!とにかく、落ち着け!二人を、LAVに乗せるぞ!」

『た、タツミ!?』


瀬川は、シエラを抱えると走り出した。


「こっちスッ!」

『ちょっと!』


湯川は、レイナの手を掴み走った。


瀬川は、走りながらふっと思った。

地竜に散々追い掛けられ、最後は腕を吹き飛ばしたわけだがその時に使ったのがLAMだった。


何故、ラーウィ・ドラゴンの顔面に命中したのに吹き飛んで無いのだろうと考えた。


(・・・まさか?)


瀬川は、LAVにたどり着くなり湯川に疑問をぶつけてみた。


「はぁ、はぁ、湯川・・・。お前、゛プローム゛伸ばした?」

「え?はぁ、はぁ、はぁ、いいえ」

「それだーー!」

『うわ!?』

『きゃあ!もう!突然、何ですの?』


瀬川は、すぐに行動に出た。


「湯川。もう一発、奴にLAMを叩き込むぞ!」

「え?でも、致命傷にはならなかったスッよ?」

「バカ!プロームを伸ばせば、吹き飛ばせるんだよ!」

「あっ!そっか!」


湯川は、眼から鱗だった。


「でも、当てるのはもう無理じゃないスッかね?」

「安心しろ!ちゃんと考えてるぞ!」

「なんスッか?」


瀬川は、ニヤリと笑い口を開く。


「浅野だ。浅野に、もう1つの対戦火器の゛アレ゛を使わせる!」

「゛アレ゛スッか!?・・・当たるんスッか?」


二人のやり取りに、シエラとレイナが頭を傾げた。


『ねぇ?タツミ、どうするの?』


シエラは、瀬川に疑問を口にした。


「ああ、えーと・・・『アレ、倒す!』

『え?』

『はぁ?貴方、バカぁ?』


シエラ達は、呆気に取られた。


『良いこと?あのラーウィ・ドラゴンがたった二人で倒せる訳が無くてよ?』

『あの・・・タツミ。ボクも、そう思うよ』


逃げるのが、得策なのは常識だった。

異世界どころか、元の世界の人間でも逃げるだろう。


だが、ここに居るは瀬川 龍巳である。

シエラ同様、かなり無謀な事をやる男である。


「シエラ・・・応援、ありがとうな!」


それを、無意識でやる瀬川の方が質が悪い。



投稿にムラがあって申し訳ございません。


今後も、頑張って書いていきます

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