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中学3年 春
桜が散っている。
そう、今は4月。
どきどきしながら登校しているところ。
学校に着いたときには玄関に人がたくさん。
なぜなら、新しいクラス名簿が張り出されているから。
うしろから「心音―おはよー」
この声は桃香。大事な親友。
私は中学1年の時、桃香のクラスに転校してきた。
人見知りな私は、なかなか人に話しかけられず…。
そんな時、「おはよ」と 桃香に声をかけられた。
それからクラスに馴染んでいった。
2年も桃香と同じクラスだった。
だから、3年も…同じクラスに…。ふたりの願いだった。
「どきどきするね。」 「うん。」
心臓がバクバクだった。
たくさんの人をかき分けてクラス名簿を見る。
――3年2組 25番鈴村桃香 26番関川心音―――
「キャーー」
「やったねーまじ、運命」
3年間も同じクラスになれるなんて…
神様、ありがとう。
―――こうして新しい1年間が始まった。