土曜日2
何分間か歩いたところでお店についた。そしてボーリング場に向かう。
ボーリングはさっき男子の間で決まったらしい。
「心音大丈夫なの?」
「えっボーリング、苦手なんだよね。ピンに当たらないかも」
「じゃなくて!長谷川くんのこと」
「へ?」
「へ?っじゃなくて気まずくない?」
「うん、気まずいけど・・・でも今日、返事する。ごめんって」
「本当にそれでいいの?長谷川くんってけっこうモテるし・・・今は好きじゃないかもしれない。けど、これから好きになるかもしれないだよ」
・・・うん?もしかして
「桃香さぁ私と長谷川くん、くっついて欲しいとか思ってない?」
「まぁそれもあるけど・・・」
「ニヤニヤしてる」
はぁ桃香は何考えてんだろう。私の気持ちなんて何も知らないくせに。
「じょーだんだよ!私は心音の味方だからね。ほら、ボーリングやるよ。心音には負けないから」
たぶん、私負けると思います・・・。今まででスコア、70なんて越えてことがない。ピンにボールが当たらないんだもん。
靴を履いたりして準備をしていると
「提案があるんですけど」
「何?田中くんの事だからつまんないことでしょ」
「つまんないかは分からないけど、このあとの行動は2人と3人に分かれる。で、そのメンバーを今からボーリングで決める。」
他の4人は黙って話を聞いていた。
「1ゲームやってスコアの何位と何位が2人でその他、3人でっていう感じ。何位ていうのはくじで決めるから。・・・どう?」
「いいね~やろっ」
「つまんないって言ったけど、けっこう楽しそうだね」
「だろ?」
さっきつまんなさそうって桃香の顔が曇ってたのに今は楽しそう・・・もしかしてなんかたくらんでない?気のせいかな。
――――――それから約1時間。
思っていた通りの結果。
1位 田中雅人
2位 長谷川翔
3位 菱田悠介
4位 鈴村桃香
5位 関川心音
はははっ笑っちゃうよ。桃香と20もスコアが違う。下手すぎる・・・。
「じゃあ、くじ引くよ」
くじの紙に視線が集まる。
「2人で行くのは・・・・・・2位と5位!」
えっ5位は私。2位は・・・長谷川くんじゃん。
「とういうとこで・・・」
「ちょっと待って、桃香?」
桃香の腕を引っ張り、男子たちから離れる。
「心音!長谷川くんにちゃんと伝えなさい」
「やっぱり。分れて行動すること、初めから知ってたでしょ」
「内緒にしてたのはごめん。でも、ちゃんと言いなよ?」
「分かった。ありがとね」