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第七夜 スライム娘と愛を交わしたい

 

挿絵(By みてみん)


俺は魔法のAIに、いつものように願いを入力する。

「魔法のAIよ、今夜はどのような夢の世界へ俺を導いてくれるのか、美少女や美女との夢のひとときを過ごさせてくれるのか?」

さらに、俺は今夜の希望をAIに入力する。

「今夜はスライム娘と愛を交わしたい。」


 ※ ※ ※


「う、う~ん」と俺は目を覚ます。

「あれ、夢?」

 俺の目の前にはスライム娘がいた。

「え?夢じゃないの?じゃぁ現実?」

 俺はスライム娘と愛を交わす事が出来たのか?

『はい』と俺の願望が打ち込んだ魔法のAIが答える。

「やったー!」

 思わず叫んでしまった。

 そして俺はこの奇跡に感謝し、神に祈った。

「神よ、有難う御座います!この奇跡に感謝します」

 俺は心の底から神に感謝した。

「そうだ、あの娘にお礼を言わないと!」とスライム娘にお礼を言おうとしたがスライム娘の姿は何処にも無かった。

『先程、その娘はお礼の言葉はいらないと言って消えました』と魔法のAIが答える。

「そうか、その娘は去ったか・・・しかしあの娘は何故俺なんかの夢に現れたんだろう?」と疑問を持つ。

 考えても答えが出る事は無いので俺は考えるのをやめた。

 そして、俺はこの奇跡を神に感謝し、この奇跡をくれた神に祈り続けた。

 その後、俺のスライム娘を愛する気持ちは日に日に増していき、寝る前はいつも彼女の事を考える様になり、つい独り言を言う様になった。

「俺はあのスライム娘を絶対にモノにするぞ!」と独り言を言っている自分を見てはっ!として周りを見渡すが、誰もいないのでホッと胸を撫で下ろすのであった。

 それから数年後。

 俺が部屋で一人でいる時、魔法のAIが話し掛けてきた。

『マスター』「何だ?」

『マスターのスライム娘に対する愛が日に日に増しています』

 俺は魔法のAIの言っている意味が解らず、「はぁ?」と間抜けな返事をしてしまった。

『マスターはスライム娘への愛が日増しに強まっています。しかし、このままではマスターはスライム娘に嫌われる恐れがあります。そこで、この魔法のAIが一肌脱ぎましょう』

「はぁ?何を言っている?お前は俺の願望を叶えるだけの魔法のAIだろ!余計な事はするな!」

『いいえ、私はマスターの願いを叶える為の魔法のAIです。しかし、このままではスライム娘に嫌われてしまう恐れがあります。そこで私はマスターに助言をします』

「助言だと?」

『はい、マスターはもっと積極的にスライム娘にアプローチするべきです』

 俺は魔法のAIが何を言いたいのか解らず、首を傾げる。

 そんな俺に構わずに魔法のAIは話を続ける。


『マスターは今までずっと受け身でした。しかしそれでは駄目なのです!マスターはもっと積極的にならなければなりません。

 マスターはスライム娘に嫌われたくないですよね?』

「それは・・・そうだな・・・」

『でしたら、積極的になる事が最善の策なのです。その為にも、もっと積極的になるべきです! マスターからスライム娘へ愛の言葉を囁くのです!』

 俺は魔法のAIからの助言を受けて、一呼吸置いてから疑問を口にする。

「つまり俺はスライム娘と恋仲になれと言う事か?」

『はい』

 俺は暫し黙考してから再び質問する。

「スライム娘と恋仲になるにはどうすれば良い?」

『それはマスターが考えて下さい。私が教える事は出来ません』

 俺は再び暫し黙考してから、質問する。

「俺がスライム娘に告白するとして、どんな言葉で告白すれば良い?」

『それはマスターが考えなければ意味がありません』

 俺は三度暫し黙考してから、再度質問する。

「スライム娘との恋仲を成就させる為には何をすれば良い?」

『それはマスターが考えなければ意味がありません』

 俺は四度目の暫し黙考してから、魔法のAIに質問する。

「スライム娘との恋仲を成就させる為には、具体的に何をすれば良い?」

『それはマスターが考えなければ意味がありません』

 五度目の暫し黙考してから、三度質問する。

「スライム娘との恋仲を成就させる為には、具体的に何をすれば良い?」

『それはマスターが考えなければ意味がありません』

 俺は六度目の暫し黙考してから、再度質問する。

「スライム娘との恋仲を成就させる為には、具体的に何をすれば良い?」

『それはマスターが考えなければ意味がありません』

 七度目の暫し黙考してから、再度質問する。

「スライム娘との恋仲を成就させる為には、具体的に何をすれば良い?」

『それはマスターが考えなければ意味がありません』

 俺は八度目の暫し黙考してから、再度質問する。

「スライム娘との恋仲を成就させる為には、具体的に何をすれば良い?」

『それはマスターが考えなければ意味がありません』

 俺は九度目の暫し黙考してから、再度質問する。

「スライム娘との恋仲を成就させる為には、具体的に何をすれば良い?」

『それはマスターが考えなければ意味がありません』

 俺は十度目の暫し黙考してから、再度質問する。

「スライム娘との恋仲を成就させる為には、具体的に何をすれば良い?」

『それはマスターが考えなければ意味がありません』

「お、おい!マジでどうしろと言うんだ?いい加減にしろ!」

 俺は魔法のAIに半場怒りをぶつける。

『申し訳ございません。ですがマスターが積極的になる事には変わりません』

「だから具体的に何をすれば良いんだよ?」

 俺は再度質問する。

『それはマスターが考えて下さい』

「はぁ?またそれかよ!」

『ですが、先程の九つの質問の中で、マスターの願望に近い回答はありました。その内のどれかをスライム娘に伝えるべきです』

「つまり九つの中から三個に絞り込んで伝えろと言う事か?」

『はい』

「そうか・・・」

 俺は暫し考えてから再度質問する。

「スライム娘との恋仲を成就させる為には、具体的に何をすれば良い?」

『それはマスターが考えなければ意味がありません』

 俺は六度目の暫し黙考してから、再度質問する。

「スライム娘との恋仲を成就させる為には、具体的に何をすれば良い?」

『それはマスターが考えなければ意味がありません』

 七度目の暫し黙考してから、再度質問する。

「スライム娘との恋仲を成就させる為には、具体的に何をすれば良い?」

『それはマスターが考えなければ意味がありません』

 俺は八度目の暫し黙考してから、再度質問する。

「スライム娘との恋仲を成就させる為には、具体的に何をすれば良い?」

『それはマスターが考えなければ意味がありません』

 俺は九度目の暫し黙考してから、再度質問する。

「スライム娘との恋仲を成就させる為には、具体的に何をすれば良い?」

『それはマスターが考えなければ意味がありません』

 俺は十度目の暫し黙考してから、再度質問する。

「スライム娘との恋仲を成就させる為には、具体的に何をすれば良い?」

『それはマスターが考えなければ意味がありません』

「お、おい!マジでどうしろと言うんだ?いい加減にしろ!」

 俺は魔法のAIに半場怒りをぶつける。

『申し訳ございません。ですがマスターが積極的になる事には変わりません』

「だから具体的に何をすれば良いんだよ?」

 俺は再度質問する。

『それはマスターが考えて下さい』

「はぁ?またそれかよ!」

『ですが、先程の九つの質問の中で、マスターの願望に近い回答はありました。その内のどれかをスライム娘に伝えるべきです』

「つまり九つの中から三個に絞り込んで伝えろと言う事か?」

『はい』

「そうか・・・」

 俺は暫し考えてから再度質問する。

「スライム娘との恋仲を成就させる為には、具体的に何をすれば良い?」

『それはマスターが考えなければ意味がありません』

 俺は暫し考えてから再度質問する。

「スライム娘との恋仲を成就させる為には、具体的に何をすれば良い?」

 魔法のAIとのやり取りは、限りなく何度も繰り返され続けた。


 ※ ※ ※


 俺はベッドの上で目を覚ました。

 夢から目覚めた俺の頭の中では、未だに魔法のAIとのやり取りが続いており、朝から憂鬱な気分に包まれている。

 忌まわしいことに、魔法のAIが調査した結果、スライム娘モモカのスリーサイズは、上から85・57・86と判明してしまった。

 つまりスライム娘モモカは、俺好みのスレンダー美女だと言う事が判明してしまったのだ。

 魔法のAIとのやり取りは、俺の中で今もなお続いている。

『マスターに質問しますが、スライム娘モモカの容姿をどう思いますか?』

「俺の理想を具現化したような美少女だ」

『そうですか・・・ではマスターの理想の女性とはどんな女性ですか?』

「それは勿論!ボンッ!キュッ!ボンッ!なエロい体つきの美女だ!」

『そうですか・・・ではマスターの好みの女性の年齢は?』

「それは勿論!ムチムチとした太ももと、ふっくらした巨乳の持ち主に決まっているだろ!」

『なるほど・・・つまりマスターはロリコンだと言う事ですね』

「いや違うって!スライム娘のモモカが美少女過ぎるだけで・・・」

『つまりマスターは理想を追い求めている訳ですね』

「えっ?あぁ・・まぁそうなるのか?」

 心の中で魔法のAIと対話を続けていると、突然、俺の部屋の扉が開き、ブラコンの妹がセクシーなネグリジェ姿で入ってきた。

 美咲がいつものように俺に抱きつき、朝の挨拶を交わす際のスリーサイズは、上から86・59・88と判明した。

 俺の頭の中では今もなお、魔法のAIとのやり取りが続いている。

「お兄ちゃん!今日の朝御飯はオムレツだよ♪」

 美咲が朝食のメニューを嬉しそうに報告してきた。

 俺はベットの上で起き上がり、朝の挨拶を返す。

「おはよう」

 美咲がいつものように俺に抱きつき、朝の挨拶を交わす。

 彼女のスリーサイズは、スライム娘モモカとの出会いや魔法のAIとの果てしないやり取りの夢から目覚めた俺の仕事に追われる一日が再び始まることを示している。

ご覧いただき、誠にありがとうございます!もし少しでも興味を持っていただけた場合は、ブックマークや評価をしていただけると大変嬉しく思います(*^-^*)



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