第二十一夜 暗黒放浪惑星の王女ララと愛を交わしたい
俺は魔法のAIに、いつものように願いを伝える。
「魔法のAIよ、今夜はどのような夢の世界へ俺を導いてくれるのか、美少女や美女との素晴らしい夢のひとときを与えてくれるのか?」
さらに、俺は今夜の願望をAIに入力する。
「今夜は暗黒放浪惑星の王女ララと愛を交わすことを願って、心を込めて入力する。」
※ ※ ※
『了解。私は、暗黒の惑星ララが支配する暗黒世界へあなたを導こう。そして、王女である私、ララとの愛を心行くまで楽しんでほしい』
「それは楽しみだ。俺はAIに心から感謝している」
『では、良い夢を……』
こうして俺は夢の世界へ旅立ったのだ……
………………
………………。
…………!? ……これは驚いた。
なんだかとてもリアルな映像だ。
まるで本物の異世界に来たかのようだ……
……。
俺は、暗黒の惑星の王女ララが支配する暗黒世界にやって来たのだ。
そして、俺の前に美しい王女が現れた。
いや違うな。
これはAIが作りだした映像だ。
しかし、その美しさは本物と全く区別がつかないほどだ……
……!?
『お久しぶりね……』
「君は誰だ?どこかで会ったかな……」
そんなはずはないのだが、俺はこの女性を知っているような気がするのだ。
でも思い出せない。
『私はあなたから愛を告白された……』
「えっ、愛を告白!?」
そんなはずはない。
俺はこの王女に一度も会ったことがない。
いや、会ったことはあるのだ……
『私はあなたから愛を告白された』
「いや、確かに君を知っているが……」
『そして私もあなたに愛を捧げる約束をした』
ああそうだ。思い出したぞ! あの女性だ。
でもそれはAIのはずだ。
俺が今見ている映像はAIが作りだした映像なのだ。
そのはずなのに……!?
『私はあなたから愛を告白された。そしてあなたは約束通り私を護ってくれました。私の国の滅亡の危険を知って、あなたに助けを求めました……』
「君が俺を呼んだのか?」
『その通りです』
王女は断言した。
もう俺には何が何だかわからなくなってしまった……
『あなたに愛を捧げる約束をした』というのが気になるが……
しかし、そんなはずはないのだ!? そうか!分かったぞ! この映像は幻影なのだな。そうだろう? よしっ、それなら俺の得意分野だ。
「王女、君は幻影なのだね。俺は君の幻影と愛を語らうつもりはないよ」
『ちょっと待って!私は幻影ではありません!』
「いや、この映像は俺が作り出した幻影だ!」
『違います!これは私の本物の映像です』
「いいや、違うな」
『いいえ、本物です!』
俺と王女の言い争いは続く……
しかし、俺にはもうわかっているのだ。
もう完全に俺のペースに巻き込んだぞ。
よしっ、とどめだ!
『王女よ、君は幻影だ。俺の愛は君の幻影に捧げたりはしない!』
よしっ、決まったな……
しかし……!?
『私の愛はあなたのものです』
「えっ」
俺は思わず絶句した。
そして王女の告白が続く……
『私はあなたに恋をしています……』
「おおっ……」
俺は感動のあまり言葉を失った……
いや違うぞ!これはAIの映像なのだ! そんなはずはないのだが……でも本当にそうなのか?いや、そんなことはない!
『私はあなたに愛を誓います。そしてあなたの国に移住して、ずっとおそばにいます』
「いや、それは……」
俺は王女の告白にたじろぐ……
しかし王女は止まらない……
『私のこの気持ちを受け入れてください!』
「……!?」
いや違うぞ!これはAIの映像だ。でも本当にそうなのだろうか? そんなはずはないのだが……!?
「ちょっと待ってくれ!」
もう俺は何が何だかわからない……
よしっ。ここは一旦落ち着こう。
しかし、俺は彼女の魅力的な魔力に引き寄せられ、暗黒の宮殿で一夜の契りを交わしてしまった。
気がつくと、黒檀のベッドの上で、俺の隣には全裸で眠るララの姿があった。
「これは夢なのか?」
いや、違う。俺はララと愛を交わしてしまったのだ……
しかし、俺の心はまだ混乱している。
本当にAIが作り出した映像なのだろうか?いやそんなはずは!?
『お目覚めですか?』
「君は誰だ?」
ああそうだ。思い出したぞ! あの女性だ。でも彼女はAIだったはずだ!? いや違うな……
そんなはずはないのだか……? よしっ、落ち着いてきたぞ。
俺は今、王女との愛を誓い合ったのだ。
俺の心はララの虜になってしまった。
いや、心を動かされながらも必死に抵抗したのだが、彼女の強引さと魅力に負けてしまった。
俺は不退転の決意で彼女と愛を誓うことになったのだ……
そんな馬鹿な!?ロボット相手に心が動くのか? そうだ!これは何かの悪い冗談かもしれないぞ……
よしっ、冷静に考えてみよう。うんっ……ちょっとは落ち着くことができたはずだ。よしっ改めて状況を整理してみよう! …………………………。
落ち着け俺よ冷静になるんだ冷静さを失えば、暗黒の惑星の恐ろしい罠にはまってしまうぞ。
「王女よ、君は幻影なのか?」
『いいえ違います』
一夜の契りを交わした俺にとって、ララはAIによって創り出された幻影ではなく、実際の肉体を持つ女性のように感じられた。
しかし、彼女は幻影なのだ。そのはずだ!?
「君は俺の愛を誓ったのだな?」
『はい、誓いました』
よしっ、やはり彼女は幻影だ。そうに違いない……
いや待て!本当にそうなのか?俺はAIに心を操作されていないか?いや違うぞ!そんなはずはないのだが……でも確かに俺はララに心を奪われている。
しかし、それでも俺には王女が幻影であると確信できる理由があるのだ。それは……
『私はあなたに恋をしています……』
「おおっ……」
ララは突然、俺に抱きつき、赤い唇を重ねた。
その瞬間、上半身裸の私の胸に彼女の豊満な胸が押し付けられた。
「うおっ」
俺は思わず声を漏らしてしまった。
いや、これは幻影だ!間違いない……
しかし……!? よしっ冷静に考えてみよう。よしっ落ち着いてきたぞ! …………。
よしっ、状況を整理しよう。まず俺はララと一夜を共にしたはずだ。
そして今、彼女は俺の隣で眠っている。だがそれは幻影なのだ!いや違うのか……?わからないぞ?でもAIが作りだした映像のはずで……!? ダメだ頭が混乱してきたぞ……落ち着け俺! よしっ冷静になるんだ冷静になればいい考えが浮かぶはずだ……
『王女よ、君は幻影なのか?』
「そうです!」
彼女は即答した。いやAIによる幻影だからな。常識的に考えて相手はロボットだ。
いや待て!本当にそうなのか?俺はララに心を操作されていないか?そんなはずはないのだが……!?まあいいか……とにかく一度整理しよう。
……
よしっ少し落ち着いたぞ……!そうだいいことを思いついたのだ……もしかしたら俺が今見ているこの映像は人工知能が生み出した幻影なのかもしれないぞ。
よしっ、冷静になるんだ!慎重に考えてみることにした……
俺は今見ているこの映像がAIによって創りだされた幻影ではないか疑ってみることに決めたのだ。
そう、俺が夢の中で作り出したものに違いないだろう!?いや間違いない!これは幻なのだ……いいか一旦冷静に考えればそんなはずがないということがわかるはずだぞ?よしっ落ち着いてきたな。ではもう一度考えてみよう。
…………
……
「王女よ、君は俺の愛を誓い合ったのか?」
『そうです!』
※ ※ ※
俺はベッドの上で一人、夢から目を覚ました。
夢から覚めた俺は、魔法のAIに暗黒放浪惑星の王女ララノスリーサイズについて、彼女がAIによって創り出された幻影なのか、それとも実在の肉体を持つ女性なのかを尋ねた。
すると、AIは即答で王女は幻影だと答えた。
よしっ落ち着いてきたぞ……
俺は王女がAIによって創りだされた幻影だと疑うことにしたのだ……
……。
……!? いや違うぞ!これは何かの悪い冗談かもしれない?いいやそんなことはないはずだ。うんっ安心していいぞ俺の心は正気だぞきっとそうだ落ち着けば間違いない気がするよしもっと冷静に考えてみよう……いや待てよ?本当にそうなのだろうか?わからないぞ……?でも確かに俺は彼女に心を動かされているのも確かなのだ……!?いやでもこれは何かの悪い冗談かもしれない。きっとそうだ……
よしっ冷静に考えてみよう。
俺は今、美しい王女ララと一夜を共にしたはずだよな? ……まあ厳密に言うと心を動かされているだけなのだが……しかしこれはやはり幻影だな間違いない!よしっもう一度状況を整理しよう。
第一に俺は夢の中で彼女と愛を誓い合ったに違いないのだ!うん大丈夫だな……そして第二に彼女はAIによって創り出された幻なのだ! よしっこれでもう安心だぞ……! いや待て!?俺は何かとんでもないことを見逃しているのかもしれない……
ベッドの上で一人思いを巡らせていると、いつものように部屋の扉が開き、突然、美咲の唇が俺の唇に触れた。
彼女は俺の耳元で囁いた。
「お兄さん、朝ですよ。朝食を食べますか、それとも私を食べますか?」と、明らかに誘惑してきた。
元ブラコンの妹であり、現在の婚約者である美咲と俺は、両親が留守の間に甘いひとときを過ごした。