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ゾワっとした寒気と共に、一気に汗が吹き出した。
「・・・ト、ギルバート」
吹き抜けの天井に吊るされた、しゃらりと輝き周囲を照らす大きく豪華なシャンデリア。
白磁の床と階段に敷かれた、金の糸で細やかな刺繍が施された赤い絨毯。
アレクシディア家の所有する邸の広大な玄関ホールで、ギルバートは激しい動悸に襲われていた。
(・・・なんだ、今の)
ひやりとした汗が背中を伝う。
今の一瞬、脳内を駆け巡ったのは、一人の人間の一生だった。
それも全く違う景色、全く違う世界の人間の。
周囲には滅多に見ない、希少なはずの黒髪の人間が信じられないほど多く居たり、衣服や食事、娯楽などの文化も大きく異なっていたり、なんだかひどく魔訶不思議な世界だった。
「ギルバート、大丈夫かい?」
名を呼ばれて反射的に顔を上げると、一人の男が心配そうな表情で自分を見つめていた。
彼の名を、フィガロ・ジーナ・アレクシディア。
辺境伯家の次期当主でありーーーこれから自分の養父となるという男だった。
「⋯⋯⋯⋯」
なんとなく居心地が悪くて、黙って頷いた。
頭の中は混乱状態で全くわけがわからない。未だ今のは一体なんなんだとうるさいくらいの警鐘が鳴らされている。
突如、頭にぽん、と暖かい手が置かれた。
「・・・初日だというのに、こんなことになってしまってすまないね。なにか困ったらいつでも人に言いなさい。好きにしていい」
優しげに微笑まれ、ふと胸の中にじりりとしたものが疼いて、思わず顔を顰める。
養父は、眉を下げて少し困ったように笑った。
「ここにいる使用人たちはきっと力になってくれるから、遠慮はいらないよ。もちろん、この私も。じゃあセヴィルス、後は頼む」
「承知しております。お気をつけてお戻りくださいませ」
扉が閉まる寸前。
養父になるという男は、もう一度こちらを振り向いて、気遣わしげに笑った。
彼の暗い赤茶色の髪が揺れて、大きな扉は、がちゃりと音を立ててしまった。
◇
外の馬車が動き出した音が聞こえて、ようやくほっと息をつくと、一気に肩の力が抜けた。
頭が、重い。
鈍器で殴られた後、又はまるで徹夜をして頭に知識を詰め込んだときのように、顔に熱が集まって少しぼーっとする。
脳の血管が膨張しているかのように、ズキズキとした脈拍をうるさいほどに感じる。
間違いなく先ほどの、一瞬で脳内を駆け巡ったアレの影響だった。
(・・・頭ん中が、ぐちゃぐちゃだ。)
目を閉じると、見たことが無いはずの、見覚えのある光景が浮かぶ。
馬よりも速い速度で、道を進んでいく沢山の大きな鉄の箱。
とんでもなく高く四角い灰色の建物が並んだ、ずっとうるさい街。
下を向いて歩く、同じような人々。
上を見上げても、小さくしか見えない灰色の空。
ーーーー伸びてくる手。
⋯⋯よくわからない。
鮮烈なのに、どこか靄がかって、曖昧で。
酷く、混濁している。
頭に響く鈍い痛みを抑えようと、手を添えた途端。
突然、カクッと膝の力が抜けた。
「ッ」
「坊っちゃま!?」
ブレた視界の端で、様子を窺っていた使用人たちが顔色を変えて寄ってくるのが見える。
「お身体の具合が⋯⋯⁉︎」
「お顔の色が優れませんわ⋯⋯!」
「誰か、すぐに旦那様に」
「───ッ誰にも、伝えるな!」
歯を噛み締めて顔を上げ、瞬いて必死に焦点を合わす。
使用人達の目を見て、意識してしっかりと声を出す。
手の平には、嫌な汗が滲んでいた。
しかし、なるべく大きな騒ぎにはしたくない。
「少し、疲れただけ」
使用人達は、驚いたように固まっていた。
(・・・まぁ、あの俺が喋ったんだもんな。)
それもそうだろうと、霞れていく視界の中でどこか他人事のように思う。
意識が途切れる寸前、ふと、先ほど自分が感じていたことに違和感を感じた。
ーーーあれ・・・俺、徹夜なんてしたことあったか。
そして、俺の意識は途切れた。
◇
「⋯⋯⋯⋯⋯眩しい」
日の光に満たされた、華やかな部屋の中央。
そこに置かれた大きな天蓋付きのベッドの中で、俺は目を覚ました。
少しぼーっとした後、見覚えのない場所に何度か目を瞬き、意識を落とす前の記憶を思い起こす。
そして寝ぼけ眼でぼんやりと状況を整理する。
あの後意識を失って倒れた俺は、屋敷の一室に運ばれたのだろう。
倒れたのは夕暮れ時のはずだというのに、窓の外はもう朝日で満たされている。
一体、何時間眠っていたのか。
昨日は、ここしばらく泊まっていた宿屋の部屋で遅めの昼食を取った後、しばらくして部屋に直接養父が迎えにきた。
そのまま養父と共にアレクシディア家別邸へ行き、養父が突然急用ができたというので、急いで玄関ホールで屋敷や使用人達についての説明を軽く受けていた。細かい説明や紹介なんて初めから使用人に任せておけば良かったのに、案内できないことをすごく残念そうにしながら、申し訳なさそうに俺に謝った。
そして。
まるで機を見計らっていたかのように、説明が一区切りついたタイミングで突然頭痛がして、変な記憶が頭をよぎって⋯⋯まあ後は知っての通り、倒れた。
膨大な情報量だったゆえに、脳にかかる負荷が大きすぎたのだろうか。
それとも単に緊張していたのか、疲れが溜まっていたのか。
全部かもしれない。
とにかく、突然倒れて長時間眠っていたとなると、養父には流石に連絡がいってるだろう。
昨晩の養父の表情が脳裏によぎる。
「・・・。考えるべきことが山積みだな」
そもそもあの記憶は・・・と寝起きの鈍い頭で考えていると、ふと、ベッドの横の大きな鏡台が目に入った。
なんとなく、側に寄って、覗き込む。
そこに映るのは、他でもない俺の姿だ。
見慣れた髪。
見慣れた変な瞳。
見慣れた顔。
全て、生まれた頃からずっと変わらない、自分のもの。
しかし、おかしい。
頭では分かっているのに、まるで知り合いが映っているかのようなこの違和感は、一体なんだ?
溜息をつき、脱力してふかふかベッドに倒れ込む。
同時に、頭の中にある沢山の情報が荒海の波のように思い起こされた。
まず、これが一体なんなのかについてだが・・・
これはもう、記憶というほかないと思う。
一人の人間の一生の。
おそらく見たことがあるのだ。あの灰色の光景たちを。
きっと、『俺』が。
聞いたことがある。
この世に生きとし生ける全ての生命たちの魂は、死後は天から地の底まで世界を廻り、長い時間をかけて魂を清めた後、新たないのちとして生まれ変わる。
しかし稀に、死を超えてなおも『前の生』の記憶を持ち生まれてくるものがいるという。
そして彼らたちのようなものを、転生する前の記憶を持つ者を───『転生者』と呼ぶのだと。
つまり、何の因果かはわからないが、俺は前の生の記憶を思い出してしまったということなのだろう。と、思う。
しかし、実に不思議である。
記憶の中では空想上のものとされていた種族や生物は、滅多に見かけられないものもいるとはいえ、この世界では現実に存在する生き物だし、あちらで『奇跡』、あるいは『神の御業』とまで言われた、魔法や錬金術は、誰でもできるというわけではないが、この世界では生活の一部として当たり前のようにそこにある。
思い出した記憶の中の世界と今俺が生きるこの世界は、本当に、全く異なる世界なのだ。
記憶の中の、誰かの夢の中のような世界を、『当たり前』が全く異なる世界を、自分の過去の当たり前として思い出すというのは、何とも不思議な感覚だった。
それにしても知らなかったな。世界とは、幾つもあるものなのか。
とにかく、なぜ突然思い出したのかも分からなければ、そもそも最初から記憶を持ったまま生まれてくる転生者と、今の俺のように後から前世の記憶を思い出した者を同じものとして扱っていいのかも分からない。
そもそも転生者という言葉さえ噂程度にしか知らない俺は、違うパターンがあるだなんて聞いたことがないのだから。
それに、蘇ったこの記憶が過去の俺のものであろうとはなんとなく確信していても、不安にならないわけじゃない。
もしかしたら、全ては俺の勘違いで、妄想で・・・俺が、「異常者」なんじゃないかって。
あのひとみたいに。おれも、おかしくなってしまったんじゃないかって。
まあ、こんなこと考えていたって仕方がないし、俺自身の精神的な健康のためにも、少なくとも俺だけは、俺がイカれているわけではないのだと信じていくしかないんだけど。
そして何より、問題なのは思い出した記憶の内容だ。
前の生での生活を知るだけならまだいい。
今の俺に実際関わりなんてないし、そんなこともあるのだなあと、俺の性格的に多少驚いたとしてもさほど気にはしなかっただろうから。
そう。
今、俺の頭を直接痛めているのは、俺の前の人生での記憶。
特に、その記憶の中に、前の俺がやっていた『ゲーム』なるものの一つ、『ゴルメインの英雄』についてのものがあったことが原因だった。
より正確に言うならば、その『ゴルメインの英雄』の世界が、今俺が生きるこの世界とそっくりであり、『ゴルメインの英雄』には俺とそっくりな登場人物がいるということが、だ。
これについては、もはや同じだと言っていい。
この世界に実在する国や都市名などが登場し、俺と同じ氏名に性別、容姿、生い立ち、その他親族の名前などを持つ人物が登場していたのだ。
そんなの、もう『俺』じゃないか。
実にファンタジー、悪く言えば荒唐無稽な話だ。
しかし、少なくとも『あの世界』に『俺』らしき人物がでてくる『この世界』の未来が描かれたものが存在していたことは事実であり、仮にもしそれが、本当に『この世界』を描いているとするなら。その可能性が1ミリでもある現状において、俺は未来を知っていることになるかもしれないのだ。
この世界の未来を。
そして、真実を。
自分の、愚かな将来を。
───なんて、嫌な話なんだろう。
本当、全く嫌になる。
『ゴルメインの英雄』ーーー作中のギルバートは、中々酷いやつだった。
しかし、昨日までの俺のことを考えるとあぁ成長してもおかしくないことはなんとなく理解できてしまう自分がいることも事実で。
しかし納得はしたとしても、むしろ納得したからこそ、俺はああなりたいとは思えない。
つまり、だ。
あの物語上のギルバートが、今の俺のように前世の記憶を思い出していた可能性は低いんじゃないかということだ。
なぜ破滅が待っているのにわざわざあの道を選ぶのか。
そこになにか事情や考えががあったとするなら別だけど、俺の記憶の中のギルバートにはそんな感じはなかった。
俺だったら絶対あんな最期は嫌だ。騙されるのだって大嫌いだ。
要するに、この世界は『ゴルメインの英雄』の世界ではあるけれど、同じ世界線ではないということではないだろうか。
俗にパラレルワールド、並行世界や並行時空と言われるものではないかということである。
俺が記憶を得た時点で、俺があの物語の通りに行動しなければ、未来は十分に変えられるのではないだろうか。
あくまでもこれは俺の希望的な推測に過ぎないため、実際のところまだわからないのだが、もしかしたら、あの未来は絶対に変えられない物ではないのかもしれない。転生者というものがあり得るのなら、並行世界もあることを信じても、いいよな。
仮に同じ世界線だったのだとしても、今の俺はまだ六歳。物語本編にギルバートが出てくるのは十六歳の頃のはずだ。
主人公と出会うまで、おそらくあと十年。
未来を変えられるかはわからないが、やれることは沢山ある。
まずは当たり前、初歩的かつ重要な一つ目。
それは、俺の振る舞いを変えること。
物語上のギルバートは、いつまでも子供のように我儘、誰に対しても高慢で、家では使用人だけでなく家族にも距離を置かれるような人物だった。
気性が荒く、そのくせ狡賢く、性格がとてつもなく悪かったのだ。
加えて酒が大好きで、酔っ払えば暴君のように暴れ回ることから、アレクシディア家の恥晒し、あるいは酒狂いと揶揄されているんだったか。
そもそも主人公と敵対関係になったのもこの性格が原因である。
喚きながら店で酒を飲んでいて、注意した女店員に酒をぶっかけキレ散らかし、たまたま居合わせた主人公がそれを止める。
それから主人公に目をつけて⋯⋯⋯あ・あ・なる。
なんでああ育ってしまったんだ、俺。
と言いたいところだが、その理由もなんとなく分かるので悲しいところである。
ともかく、今の俺は記憶を思い出しただけで、本来のギルバートと人格、性格は同じはずだ。
ただ、少し違う目線から物事を見れるようになっただけで。
ただでさえ人間関係というのは難しく悩みが尽きないと聞くのに、経験ゼロ+あるかもしれない未来では嫌われ者の俺なんかでは逆に変なよくない方向に向かってしまいそうである。
念の為、なるべく人とは関わらないようにしよう。
誰にでも親切な聖人君子は俺には無理だが、意識していれば蕩児愚人にはならないだろうからな。
そして、俺があのギルバートにならない為に、あんな自暴自棄な振る舞いをしない為に、なにより大切なことは、もう分かっている。
自分ギルバートの心の願望にキリをつけることだ。
この説明の為には、今の俺の状況について詳しく話さなければならない。
物語上のギルバートと同姓同名、それどころかそっくりな容姿的特徴、全く同じ生い立ちなどなどを持つこの俺、ギルバート・アレクシディアは、次期辺境伯の次男坊になる者である。
この肩書きにはなることが決まったばかりで、要するに俺は辺境伯家には養子として迎え入れられるわけだが、かといって俺と辺境伯に血の繋がりがないというわけでは無い。
ややこしいけれど、俺は、次期アレクシディア家当主──フィガロの姉の息子であり、本来俺とフィガロは甥と叔父の関係なのだ。つまり現当主は俺の祖父だ。
フィガロと母さんは、母さんが商人である父さんと恋愛結婚(ほぼ駆け落ち)してからというもの、疎遠になっていたらしく、だから俺も今まで会ったことがなかった。
しかし母さんが死んで、その後を追うように父さんも事故で死んだ。
両親が立て続けて死んでしまった上、俺は父方の祖父母も一年前に亡くしている為、フィガロは会ったこともない俺を養子として引き取ることにしてくれたというわけである。
『昨日』は、初めてアレクシディア家に訪れた日だったのだ。
一か月前に初めてフィガロと顔を合わせてからというもの、俺はほとんど彼と口を聞かなかった。
ここ一ヶ月間、俺は街の高級宿に泊まっており、そこにフィガロは忙しい中、三日と開けず会いに来てくれたが、俺は頑固として無視し続けた。我ながら、酷すぎる態度である。
───でも。
母が大好きだったのだ。
父のことが大好きだった。
あの暖かい笑顔も、頭を撫でる優しい手つきも、叱った後に作ってくれた蜂蜜入りのホットミルクも。
その全てが突然無くなって、全く知らない叔父とその家族と暮らすことになって。
姉だって、両親が死んでからおかしくなってしまった。
許せなかった。
いや、何が許せなかったのかも分からない。
だって誰も悪くないのに。
それなのに、ただふつふつと湧いてきた怒りのやり場がどこにもなくて、手を差し伸べたくれた人に当たった。
最低だ。
ようするに、本当にただの糞ガキだったのだ。
あの物語の第三者として話を進めた『ゲーム』なるものの記憶を思い出してから、多少は第三者の視点で自分の状況を見ることが出来るようになった。
そのおかげで、今は自分のしていたことの馬鹿さが分かる。
どんなに苦しくても、優しくしてくれる人に当たっていい理由にはならない。
わかっている。
記憶が戻るまでの今までの俺も、おそらく物語の中の俺も、そんなことはわかっていた。
それでも自分の気持ちを抑えられなかった結果が今までで、『あの物語』なのだ。
「・・・本当に、馬鹿だったなぁ」
何か、込み上げてくるものがあった。
自分の愚かさをこうもはっきりと突きつけられたからだろうか。
「でも、」
じわりじわりと込み上げてきたそれは、ギリギリまで表面で留まっていたが、とうとう溢れ、零れた。
「・・・ほんとうに、だいすきだったんだよ」
意図せず言い訳じみた言い方になってしまう。
いやもしかしたら、本当に言い訳なのかもしれなかった。
記憶が戻ってから、自分で自分のことがよく分からない。
何か一つ考えようとする度に、色んな思いや記憶や考えが、ぐちゃぐちゃになって波のように押し寄せ、頭の中にキリキリと渦巻く。
段々と慣れていくもので、記憶が戻ってすぐだけの一時的なものなのかもしれないけど、以前のことを思い返す時なんかは特にその傾向が強く、ひどく心が疲れる。
もう馬鹿なことはしないし、したくない。
あんな未来を迎えたくなんてない。
しかし、心の中でまだ六歳の俺が大きな声で喚くのだ。
それでも、いなくなってほしくなかったのだ、と。
もっとずっと一緒に居たかったと。
そう思わずには居られないのだと。
その声に耳を傾けてしまうと、一気に心が冷たくなる。
凍えるように寒くなるのだ。
寂しい、と心が泣き始めてしまう。
そして、そう思い、泣き続けた未来の俺であろう、物語のギルバートのことを考えると、ただ悲しかっただけなのに、寂しかっただけなのに、と叫び始める。
愚かなことをしたのだと分かっていても、湧き上がるやるせなさに涙が出そうになる。
俺は、こんなときの対処法をしらない。
前の生でもこの生でも、俺はあまりにも他人と関わらる機会がなさすぎた。あまりにも経験が足りない。
こんなに胸が熱く苦しくなるような経験なんてしたことがないのだ。
どうすればこの思いを消せるのかなんてわからない。
だから。
俺は一旦この気持ちに蓋をすることにする。
どうにもならないことは、一旦それで済ませるしかないから。
今すべき事を優先するために、まずは、母さん達を想って泣くのは、もうやめる。
死人は蘇らないし、あの日々も決して戻らない。
ーーーわかっている。
わかっているんだ。
わかっていたんだ。
この気持ちを消せる日が来るのかはわからないけれど、とにかく、今は深く考えないようにする。
今考え込んでしまったら、俺はきっと次に進めないから。
これ以上何かを失ってしまわないように。
ただ自分の辛いことから目を逸らしてるだけかもしれない。
このやり方は間違っているのかもしれない。
俺にはわからないけれど、おそらく、心の整理をつけるのには時間が要るんだと思う。
【登場人物紹介】
ギルバート・ディア・アレクシディア
この物語の主人公。
落ち着いた色合いの赤髪と、赤みがかった金色の瞳を持つ、少し賢すぎる6歳児。
まだ親に甘えたがりな時期なのに、どちらも失ってしまった。
最近いろいろと大変なことが立て続けに起こっている中でこんなことになってしまって、いま人生が本当に大変。
とっても寝起きが悪い。なので実は今、だいぶ頑張って頭を頑張って回転させている。頭が痛い。
フィガロ・ジーナ・アレクシディア
暗い赤茶色の髪を持つ、貴族の偉い人。こころやさしく、穏やか。
ギルバートともっと話したかったので悲しんでいる。
学生時代はイケメン過ぎてモテまくっていたらしい。
セヴィルス
執事長。実は寒がり。
緊張しながら楽しみに待っていたギルバートが突然倒れて心臓が止まるところだった。