謎の女性
登場人物は小説情報に書いてあります!
学校での俺はピエロだ。とにかく皆が考えつかない事をした。いつも固まっていた俺を含め4人は半数ほどの教科担任に授業の出席へのNGを食らって教科によって学習準備室という空き部屋で過ごさせられていた。たまに授業に出ればここぞとばかりにバカやって目立ち、皆の笑いを攫った。そうしていると人に必要とされている気がして心安らいだ。無償の愛とやらはいつしか忘れ去っていた。
その日は1時間目が技術で俺らは出席できる授業だったので出席した。クラスの半数以上は俺らを面白がっていたがマジメなヤツらは俺らを煙たがっていた。俺らはそんな事は気にせず授業に出れる時はとにかくふざけ、楽しんだ。
「おい達也、学ランなんか角張ってねぇか?w」
相変わらず目立つ毛のない頭と眉毛で和馬が話しかけてくる。
「バーカ、優人のポッケ見てみろよ和真」
ニヤニヤしながらの俊ちゃんが誘導する。
「どれどれ、は?!?!ユートお前やっぱ最高ww」
「だろ?ちょーどライター切らしてたんだよ。」
2時間目の数学は出席できないので一旦コンビニまで行って皆で優人が技術室からパクってきたチャッカマンでタバコに火をつけ休憩していた。
「金城達也くん?…」
は?誰だよこの女。まさか生活安全課か?学校の先生達はビビって警察を使いやがったか…。
「あぁそうだけどあんたは?生安?でもなんで私服?」
俺の問いかけに無視しタバコを取り上げて手に持っていたミルクティーに入れた。
「まず、君ら中学生でしょ?!タバコなんか吸ってるんじゃないわよ!それに学校は?」
いや誰なんだよ。警察にしては私服なのも珍しい。勤務外か?
「あっ君らもタバコ貸しなさい!」
「はいはーい、であんた誰?」
俊ちゃんの言う通りマジでこいつ誰なんだよ。
「詳しい話は後にして、私に着いてきて。達也くん。」
女はそう言うといきなり手を握って俺を引っ張り出した。
「達ちゃんドンマーイ、笑」
「おい俊ちゃん助けろよ!!和真もこんな女に見とれてんじゃねぇよ!!」
ポカーンとしてるわ。こりゃダメだ。優人は、、ノータッチか。タバコを叩き捨てガン飛ばしているが優人も優人で色々面倒に巻き込まれたら困るか。仕方ない。とりあえずこの女の言う通りにするしかない。
そうして俺は女に引っ張られるままにコンビニを後にした。