み
ぼくは、そこそこ勉強ができた。
運動はできなかった。
しかし、動くことは好きだった。
まじめだった。
授業をさぼったことはもちろんないし、インフルエンザ以外で休んだことも遅刻したこともなかった。
しかし、勉強はすきじゃなかった。
いや、新しいことを覚える意味での勉強はすきだったけれど、テストとか受験勉強とか、たくさん覚えている人が勝ちで、それが偉いみたいな評価される勉強が嫌いだった。
受験勉強は、楽しくなかった。
だから、早く大学に入って好きなことをやろうと思った。
やりたいことを優先した。
レベルは気にしなかった。いや、入れるところに入った。
自分は勝手にできる人だと思っていた。
僕は凡人だった。
評価基準が変わったのだ。
いままでとは違う世界だった。
それを目指したはずなのに、自分よりもっとできる人がいて、世界の広さを感じた。
同じことに興味がある人がいっぱいいた。
自分より、勉強もできて、自分だけが好きだと思っていた珍しいはずの言語も僕よりうまくて。イチからやりたいと思っていた情報系も経験者で、、、。なにもかもが僕の上位互換なのではないかと思い、僕の性格とかまじめさとか、そういう評価されない基準じゃなくて、他人から評価される基準が高い人って羨ましいなって思った。
単位を気にしだした。
評価されるのが嫌いで、だから大学で好きなことをやろうと思ったのに、みんなよりできない自分が嫌だった。だから、大学院に行こう。それならGPAが必要だ。結局評価される勉強の道だった。それでは勉強が好きで学者になりたいのか?いや、そうではない。
誰かを出し抜かねばらないのに、誰かと比較して、自分の近くの自分よりできる人と比較して、遠くには自分よりできる人がたくさんいるのに、近いから意識してしまって、、、。
よく考えるべきだ。
成績を取るために大学に来たの?いい大学院に行くため?いい企業に入るため?
違う。
知識、スキル、身につけに来たんでしょ?
評価されるための勉強じゃなくて、理解しに来たんでしょ?
そのためにレベルを上げてないんでしょ?
流されてるよ。気づいて