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5.ドッキリ大作戦 ①

今日はちょっとしたドッキリを仕掛けてやろうと思う。私は普段そっけない言葉遣いをしていて、時々春菜に注意されることがあるのだ。しかし注意されても私は直そうとしない。なぜなら私は私だからだ。大好きな彼女に注意されても直そうとしないのだ。しかし今日は私のプライドを捨ててみようと思う。


「これから私の部屋、来る?」


学校帰りに春菜にそう訊ねてみた。春菜は告りと頷いた。


「うん。でも一回家に帰りたいな」

「どうして?そのままでもいいと思うけど?」


私はそう伝える。しかし彼女は首を横に振った。


「今日、体育あったから…。汗臭いもん」


恥ずかしそうにそういう彼女。私は立ち止まり彼女も立ち止まる。


「そうかな?」


そう私は言ってから彼女の匂いを嗅いでみた。彼女に顔を近づけて『くん、くん』と言いながら彼女の体の匂いを嗅ぐ。とてもフローラルな香りがして私の好きな香りがした。決して汗臭くはない。私のその行動に春菜は恥ずかしそうにもじもじし始めた。

「や、やめて…よ。恥ずかしい…。こんな道端で

「ん?臭くないよ?とってもいい匂いだよ、春菜」

「そっ。そんなことないよっ!もう、嗅がないでってばぁ!」

「恥ずかしそうにする春菜って、すごく可愛い」


私はくすりと笑った。すると春菜は私の胸に顔を埋めて左右に顔を振り始めた。すごく恥ずかしくなったようだ。とても可愛い。私の胸を弄ぶ彼女にドキドキしてしまった。しかしここは屋外だ。誰かに見られているかもしれない。そう思った私は彼女の顔を優しく掴んだ。


「ここだと誰かに見られるかも。続きは私の部屋でやろう?」

「つ、続きって…。もう、冬菜は恥ずかしいことばっかいうんだから」

「ん?したくないの?」


私はそう尋ねると、春菜は顔を真っ赤にして私を見つめてきた。私は彼女の瞳を見つめた。


「…る」

「ん?何?聞こえなかったからもう一回言って?」

「だから…するって言ったの!」


なんだこの可愛い生き物は!?可愛すぎだろ。誰にもこんな春菜を見せたくない。私の中で独占欲が湧き出した。

「分かったよ。でもシャワーしたいんだろ?」

「できれば…」

「んじゃ、私の家のシャワー使えばいいじゃん?私も一緒に入るから」

「え?一緒に?」

「うん。ダメ?」


春菜が少し悩んだ後に、いいよ、と返事した。よしよし、これで私と一緒にシャワーに入ることが決まった。いよいよドッキリスタートだぞ。私はそう思いながら家路に向かうのだった。


春菜は一度着替えを取りに行く為に自宅へ戻った。暫くするとインターホンが鳴り彼女が私の家にやってきた。


「早かったね。それじゃ、お風呂いこっか」


彼女にそういうと恥ずかしそうにこくりと頷いた。私も着替えを手に取り一緒にお風呂場に向かった。脱衣所で制服を脱ぐ。春菜も隣で洋服を脱ぐ。二人とも下着姿になった。私は春菜の下着姿を見た。スラっとした体が目に飛び込んできた。


「春菜の体って本当何時見ても綺麗ね」


私は普段の口調を変えて春菜にそう伝えた。すると春菜はびっくりした表情で慌ててバルタオルを体に巻いた。


「もう~!恥ずかしい。ジロジロ見ないでよっ。冬菜見たいにナイスバディじゃないんだからねっ」

「そんなことないわ。すごく魅力的よ」


そう伝え私は春菜のバスタオルを剥がした。ピンク色の下着が露になると春菜は手で胸を隠す仕草した。同性同士、裸を見られても恥ずかしいものなのだろうか。うん、恥ずかしいわ。私は一人突っ込みを心の中でしていた。


それからお互い裸を見ないことを条件に下着を脱いで風呂場に向かった。春菜にはシャワーに入ると伝えていたが、事前にお湯を入れておいたのだ。お互い軽く体をボディソープで洗った後に一緒に湯舟に浸かった。


「気持ちいいね」


私はそう呟くと彼女も気持ちよさそう頷いた。


「やっぱ、お風呂に入ると疲れとれるね~。冬菜ってお風呂嫌いじゃなかったっけ?」

「一人で入るときは、ね。今は春菜と一緒だから、ね」


私はそう言いながら彼女の頬に手を当てた。春菜の顔が真っ赤になるのがわかる。本当にこういう状況に馴れないんだな。可愛いぞ、春菜。今すぐ抱きたい。そう心の中で叫ぶ私って、かなりアブノーマルなんじゃないか、とそう思ってしまった。暫くしてから風呂を出て部屋着に着替えた後私の部屋に向かった。


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