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範囲攻撃お嬢様

「お嬢様ああああああああ!! ミンチにしてしまっては夕飯のお肉にできませんんん!! そして、お肉以外の素材も消し飛んでしまっておりますうううううう!!」

 森の中にフィーの甲高い声が木霊する。

「見なさいフィー、猪の魔物がゴミのようですわ」

「いや、実際ゴミですから! 肉片になってしまってますから!! 何にも使えないゴミですから!!」

 原形どころか、破片すらほとんど残っていない魔物の残骸の中に残っている魔石を、ソオンニが拾い上げて懐にしまう。


 その魔石を拾い上げた手とは逆の手には、手のひらにすっぽり収まる大きさの、白い丸い物体が握られている。

「ふふ、わたくし気づきましたの。攻撃範囲が狭いから攻撃が当たらないのですわ。それにこれなら、大きさもコンパクトで持ち歩きやすいですわ」

「お嬢様! それをこっちに向けないでください!! ていうか、それ銃じゃないですよね!? 爆弾ですよね!?」

「これは聖なる手榴弾ですわ。つまり"弾"と付くからにはだいたい銃の仲間ですし、聖魔法で作れる物だから、だいたい聖銃ですわ」

「だいたいの範囲が広すぎでございます、お嬢様」

「あら、次の獲物があらわれましたわ。そぉれ」

 森の木の間から顔を出した猪のような魔物に、ソオンニは手にしていた手榴弾の安全ピンを抜いて投げつけた。


 ドオオオオオオオオオオオオオオンッ!!


 爆発音がして猪とその周囲が吹き飛んだ。

 いや、正しくは猪から逸れた場所の地面と一緒に、猪が吹き飛んだ。


「当たらぬなら 吹き飛ばしてしまえ クソAIM」


「お嬢様あああああ!! 吹き飛ばしたら肉も素材もなくなってしまいますうううう!! 今夜のおかずがありませんんんんん!!」

「そうね、手榴弾はそれがダメですわね。まぁ、今日のところは拾った魔石を売って、ご飯にしましょう」

 爆弾で抉れた地面に残っていた、猪の魔物の魔石を拾い上げ、その魔石を懐にしまった。


お読みいただき、ありがとうございました。

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