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第二話『不幸な彼女と過保護な武装メイド』3

  ★相島★

 不意に式神達の姿が消えたので、私は慌てて振り返ると、そこには夜衣花ちゃんも、私の壊れたバイクもなくなっていた。

 人払いの結界の外に出れたって事なんだろうけど…………そうだ!

 私は慌てて手に隠してた携帯電話を取り出して、着信履歴からこれから合流するはずだった夜衣花ちゃんの部下………確か、名前は………『エレア=シールド』さん。

 …………明らかに外人さんだよね………別に英語を喋れないわけじゃないけど………苦手なんだよね………ええい!そんな事を気にしてる場合じゃない!それに、夜衣花ちゃんとの携帯でのやり取りを見た限り、向こうも日本語を使えるみたいだし………えい!

 ちょっと気合いを入れてリダイヤル。

 呼び出し音がちょっとなって直ぐに繋がり、私が何かを言う前に、

 「御無事ですか夜衣花お嬢様!?」

 大声が携帯電話から発せられ、びっくりしてまごついてしまう。その間も、

 「先程、エレアを監視する式神を発見したので、もしや夜衣花お嬢様を狙ったのかと思いましたが、携帯が繋がると言う事は、違った様ですね。エレアはとても安心しました。ところで夜衣花お嬢様。先程の話ですが、やはり素性の知れない相手を雇うと言うのはどうかと思います。素性もそうですが、何よりこちらの世界はいきなり素人を引き込んでいい世界ではありませんし、それによりお嬢様の負担が増える事をエレアはとても心配しています」

 とても外国人だとは思えない流暢な日本語で、私が話し掛ける隙もないほど喋るエレアさん。

 「聞いてますか?夜衣花お嬢様!?」

 ようやく言葉の雪崩が止まったので、私は少し深呼吸して、

 「あの」

 「誰!それは夜衣花お嬢様の携帯のはず!まさか!夜衣花お嬢様をどうした魔法使い!もし、夜衣花お嬢様のお肌に傷一つでも付けて見ろ!この世に生まれてきた事を後悔する様な殺し方をしてやるからな!」

 うわ……いきなりどすの利いた声になった………

 「いや、あのですね。私は相島命子って言いまして」

 「相島?ああ、夜衣花お嬢様が雇うと仰ったど素人か」

 ………なんか………夜衣花ちゃんに向けた感じと全然違うんですけど………。

 「それで、夜衣花お嬢様は?簡潔に答えなさい」

 「は、はい。えっと、人払いの結界の中に一人で残って………多分、式神達と戦ってます」


  ★夜衣花★

 式神達が一斉に押し寄せて来る。

 私は両手を剣にした式神を上手く盾にしながら、斬撃と銃撃を避け、包囲網の隙を探す。

 両手を銃にした式神は、剣の式神が射線軸上に居ようと構わず銃撃してくる。

 何の弾丸かは分からないけど、撃ち出された弾丸は剣の式神の身体を貫通し、私に迫り、私は黒き大樹の枝と葉を出してそれを防御。

 式神はいくら見た目が人になったからと言って、その身体は紙だから、盾にもならないし、撃たれた式神も大してダメージを受けている様子はなかった。

 これは強行突破しないと不味いかな?

 そう思った私は、黒樹刀を持った掌から枝を伸ばし、枝に黒樹刀を絡ませ、振り回す。

 振り回した黒樹刀と枝に式神が当たると同時に、式神は只の紙に戻って簡単に切り裂けるけど………全然減った感じがしない。

 でも、切り裂かれた紙が式神達の視界を塞いだ瞬間に、両足に根を一気に物理的に生やし、大ジャンプ。

 民家の屋根に乗って、駆けて同じ様に根を使って隣の屋根に飛び移るを繰り返して逃げる。

 後ろから式神達が追ってくる気配がするけど……とりあえず、無視。

 これで何とか時間は稼げるかな?

 っと思った時、頭部に物凄い衝撃を


  ★相島★

 物凄い速さで、金髪のポニーテールのメイドさんが走って来て………私にドロップキックをしてきた!?

 慌てて避けると、

 「避けるな!」

 っと見事な着地をして、理不尽な事を言われた。

 「えっと……エレアさん?」

 「そうよ。そう言うあなたは命子ね。携帯をこっちによこしなさい!」

 頷くエレアさんは、ツカツカと私に近付き、手に持っていた携帯電話を強引に奪い、操作し始めた。

 ………何だかな………。

 エレアさんの言動に思う所がないわけじゃないけど………気が立つのは無理もない事だと思うし………それにしても……格好を抜かせば、モデルだって言っても不思議じゃない人だな……エレアさんって………。

 ついつい『ある』エレアさんの胸と、『ない』自分の胸を見比べてしまい………深い溜め息。

 ………何食べたら……ああ、なるんだろう?

 そんな事を思った時、じろりと私を見るエレアさん。

 「あなた。確かバイクの運転が上手いんでしたわよね?」

 慌てて何度も頷く私。

 「じゃあ、手分けして探すわよ!」

 そう言ってエレアさんが何もない場所に手を振るうと、円盤の様なもの二つ現れて、地面から上へと移動して消えた。

 その円盤が消えた場所に、二台のバイクが現れていて、私は驚くしかない。

 「エレアの退魔士能力は、『マイルーム』。異空間に自分の部屋を創って様々な物を仕舞い、自在に取り出す事が出来る能力よ。分かった?分かったならさっさと乗りなさい」

 そう早口で言って、エレアさんは素早くバイクにまたがり………って、いつの間にかメイド服からライダースーツになってる!?これもマイルームの能力?………とんでもなく便利ね………って!そんな事より、

 「探すって!?」

 困惑しながら残ったバイクにまたがる私に、エレアさんは携帯電話の画面を私に見せた。

 そこには………隔離遠隔操作型っと表示されていて……………つまり、

 「式神を操っている魔法使いは結界の外にいるって事ですか!?それって夜衣花ちゃんがいくら頑張っても」

 「そうよ。だから、エレア達は、夜衣花お嬢様が限界を迎える前に、魔法使いを見付け、倒さなくちゃいけないの!分かったら、さっさと行くわよ!」

 「っは!はい!」

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